隠れたAirTag 2も透視できる?

第2世代AirTag、2024年末に量産開始か。Vision Proと連携する可能性

Image:Hadrian/Shutterstock.com

アップルが忘れ物トラッカーAirTagを発売したのは、2021年4月のことだ。それから2年以上が経過したなか、第2世代AirTagが2024年末に量産に入る可能性が高いと著名アナリストが主張している。

アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、「AirTag 2は4Q24(2024年第4四半期)に量産される可能性が高い」とX(元Twitter)で述べている。

Kuo氏は「量産」がその時期に発売されることを意味するのか、その後の発売に備えて在庫を増強するだけなのかは明らかにしていない。もっとも、同氏は以前も現行AirTagの出荷台数が順調に伸びており、いずれ第2世代の開発に繋がることを「信じている」と述べたことがあった。

さらにKuo氏は今回の投稿で、AirTag 2(仮称)がアップルの空間コンピュータ(AR/VRヘッドセット)と関係する可能性があると語っている。

すなわち「空間コンピューティングはアップルが構築を望む新たなエコシステムであり、Vision Proを中核として、AirTag 2を含む他のデバイスを統合するものだと思う」とのことだ。将来的には、Vision Proを被ると物影に隠れたAirTag 2が透視するように “見える” のかもしれない。

おりしもサムスンの第2世代Bluetooth/UWB(超広帯域無線)トラッカー、通称「Galaxy SmartTag2」が米FCCへの申請から詳細が明らかになり、製品の画像までが公開されたばかりだ。Bluetoothのみ/Bluetooth+UWBの2種類あった初代とは違って1種類のみ、Bluetoothに加えて高度なUWB機能も実装されるようだ。

さらに前モデルの正方形に対して縦長となり、ホールも大型化してキーホルダーなどに取り付けやすくなっている。初代製品よりも、AirTagに対抗する意識が強いのかもしれない。

Image:FCC/9to5Google

便利なBluetoothトラッカーの普及につれて、ストーカー行為等への悪用も社会問題となりつつある。そのためアップルとGoogleが協力して業界共通の仕様案を提出し、7月末にはAndroid(6.0以上)からも不審なAirTagを自動検出できる機能が提供開始されている

特にAirTagが対象とされているのは、他のメーカーの対応が遅れているためだ。上記の共通仕様もAirTagの安全対策がベースであり、Bluetoothトラッカー市場でも「プライバシーとセキュリティ」を重視するアップルの優位は揺るぎにくそうだ。

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