タイムラインはアルゴリズム一択

MetaのTwitter対抗アプリ「Threads」リリース。個人データ収集の多さが話題に

Image:App Store

Meta傘下のInstagramが、Twitter風のテキストベースの会話アプリ「Threads」を7月6日にリリースした。iOS版はApp Store、Android版はGoogle Playストアで配布されており、すでに日本でも利用可能となっている。(注:Androidは執筆時点でインストールできない場合も編集部内では確認)

Metaが「Twitter対抗アプリ」を開発中との噂は数か月前からあり、6月には全社会議で従業員に見せたというプレビュー版の画像も流出していた。それがフォロワーを通じてイーロン・マスク氏の目に止まり、Metaのマーク・ザッカーバーグCEOとの金網デスマッチに合意(実際やるかどうかは不明だが)したことは記憶に新しい

Threadsアプリは誰でもダウンロード可能だが、ログインにはInstagramのアカウントが必須だ。なお、App StoreおよびGoogle Playに記載された説明は、先日のページ公開時と変わりない。実際にログインすると、Instagramでフォローしているアカウントのリストが表示され、誰をフォローするかを選べる。

そうして必要な設定を済ませた後は、ほぼTwitterと同じ感覚で使っていける。上下にスクロールできるタイムラインがあり、新規のテキスト投稿には写真・動画を添付できる。他人の投稿へのリプライやリツイート(Threads日本語版では「再投稿」と表示)も可能で、まるでTwitterのUIを “移植” したような印象だ。

ただしタイムラインはアルゴリズム、Twitterでいう「おすすめ」(フォローしていない推奨アカウントも表示)のみで、フォロー中のアカウントだけ表示できるオプションはない。そもそも本家のInstagramもアルゴリズム一択であり、その仕様を引き継いでいる。

そして実名ベースのMeta/Instagramの流れにあるため、Twitterの「ハンドル名が当たり前」文化に慣れた人は違和感を訴えているようだ。

またMetaアプリ恒例ではあるが、収集する個人データの多さ(「ユーザに関連付けられたデータ」)の多さは群を抜いており、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏も「All your Threads are belong to us」(国産ゲーム発のネットミーム「All your bases are belong to us」のもじり)とネタにしているほどだ。

そうしたMeta勢力圏でのしきたりを了解できるならば、混乱が続くTwitterからの引越先として検討してみてもよさそうだ。

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