単に大きくなったM2 MacBook Airに?

15インチMacBook Airは「M2」搭載、次期「M3」は先送りか

Image:tinhkhuong/Shutterstock.com

従来モデルより大型化した15インチMacBook Airがまもなく登場することは、ほぼ確実視されている。そこで焦点となっていたのが、次期「M3」チップが搭載されるのかどうか、ということだ。少し前にはその可能性が高いとされていたものの、最近は「M2チップと同等のプロセッサーを積んだマシンのテストログが見つかった」とも報じられていた

それに加えて、新たに「選択肢はM2チップのみ、M3チップは先送りされた」と複数の情報源が主張している。

まず1つは、数々の実績あるリーカーyeux1122氏の台湾サプライチェーン情報だ。それによれば、新モデルには当初の予定だったM3ではなくM2チップが搭載されるという。これはTSMCの量産問題(おそらく生産能力の限界)だけでなく、アップルが市場状況や在庫調整など複合的な要因から搭載を急がなかったためだという。

一時は全世界のPC市場が不調のなかでMacのみが好調だと見られていたが、今年に入り第1四半期の出荷台数は前年同引きで40%以上も激減したとの報告もあった。PC全体の出荷減は約30%に留まる一方、Macの落ち込みが目立っており、アップルが過去モデルの在庫に配慮することもあり得るだろう。

もう1つは、著名アナリストMing-Chi Kuo氏のツイートである。以前Kuo氏は、本製品が「MacBook Air」と呼ばれるかどうか分からないと述べていたが、現在は「MacBook Air」というべきだと見解を修正している。

かつてKuo氏は15インチMacBook AirにはM2とM2 Pro、2つのCPUオプションが用意されるかもしれないと主張していた。だが、こちらも今回「異なるコア数のM2である可能性が高い」と予想を変更している。さらに「M2 13インチMacBook Airと同様」と付け加えており、CPUコアは8個のままで、GPUコアが8個/10個のいずれか選べるだけのようだ。

そしてM3チップの量産は、2023年後半に開始される予定とのこと。その後すぐに、「M3 Pro」や「M3 Max」(次期14/16インチMacBook Proに採用される噂あり)といったバリエーションが登場すると述べられている。

すでにM2チップおよび13.6インチMacBook Airが登場して、1年が経過しようとしている。2023年内にM3チップの登場が確実とみられていただけに、次期モデルにM2を搭載することは考えにくいとの声もあったが、15インチMacBook Airはどうやら「単純に大きくなった13.6インチAir」になる可能性が高まったようだ。

現在の予想では、15インチMacBook Airは今年の夏ごろに発表・発売される見通しだ。おそらく現地時間6月5日のWWDCでデビューを飾ると思われるが、やはりM2チップ搭載ではインパクト不足の感もあり、ショーの「主役」は噂のAR/VRヘッドセットとなるのかもしれない。

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