PS Vita2は「ソニーが望むもの」ではないのかも

ソニーが携帯ゲーム機を開発中? ただしPS5リモートプレイに特化か

Image:Daria Gromova/Shutterstock.com

ここ数日、ソニーがPlayStation 5 Proでも着脱式ドライブ対応の新モデルでもない「新たなハードウェア」を準備中との噂が囁かれていた。それに続き、同社が新たな「携帯型PlayStation」を開発しているとの有力情報が伝えられている。

海外ゲームメディアInsider Gamingは独占情報として、次期PlayStation携帯機「Q Lite」(開発コード名)が「PS5を必要とするハードウェア」を目指していると述べている。すなわちPSPやPS Vitaといった同社の過去ハードと異なり、PS5用のリモートプレイに特化したデバイスとなるようだ。

また「クラウドストリーミングデバイスではない」とのことで、「Logitech G Cloud」のようにクラウドゲーミングサービスと接続して単体で遊べるマシンでもないようだ。独立したゲーム機ではなく、あくまで「PS5のアクセサリーの1つ」という位置づけと思われる。

PlayStation Q-Liteは、最大1080p、60fpsのアダプティブ・ストリーミング機能(ネットワークの状況に応じて画質を調整)を搭載し、常時インターネット接続が必要だという。初期のプロトタイプは、中央に8インチのLCDタッチスクリーンを備え、PS5コントローラー(DualSense)に似ているそうだ。

また、アダプティブトリガー(ボタンから感じる抵抗力が変化)を搭載する予定とのこと。まさに、画面付きのDualSenseワイヤレスコントローラーといった風情かもしれない。そのほか、オーディオ入力端子やスピーカー、音量調節ボタンを備えるとしている。

今のところ本製品がいつ発売されるかは不明だが、「PS5 Proの前、着脱式ディスクドライブ対応PS5新モデルの後」とされている。以前Insider Gamingが報じていた「PS5の第2フェーズ」の一環として、噂のワイヤレスイヤホンやヘッドセットと共に順次、短期間にリリースされる予定とのことだ。

早くもSteam DeckあるいはPS Vitaのような、「ローカル機器内のストレージ内にあるソフト」が遊べるゲーム機ではないのかと落胆する声も上がっているが、まさにVitaはソニーが携帯ゲーム機ビジネスから撤退するきっかけとなったハードだ。またクラウドストリーミング非対応も、ソニーが本当に売りたいのがPS PlusなどサブスクリプションサービスではなくPS5本体だとすれば、非常に理に適った選択ではある。

過去にもInsider Gamingは数々の実績があるメディアであり、今回の情報も信ぴょう性は低くないと思われる。だが、仮にリークが正しかったとしても、ソニーのような大企業は社内で方針を変更することや、経済の動向を見て発売延期ないし中止することも稀ではないため、さらなる続報を待ちたいところだ。

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