実験段階であることを強調
Googleの対話型AI「Bard」一般提供開始。まずは米英で
Googleは3月21日(現地時間)、対話型AI「Bard」の一般提供を開始すると発表した。まずは米国と英国で利用できる。
昨年末のChatGPT公開から話題に事欠かないAI関連だが、そのChatGPTは1月には月間アクティブユーザーが1億人を突破。直近では、ChatGPT-4が公開され大きな話題になっていた。
またMicrosoftは新しいBingにAI機能を組み込んだほか、Microsoft 365にAIを統合する「Microsoft 365 Copilot」を発表するなど、この分野では常に先頭を進んでいる印象がある。
これに対して、2月に対話型AI「Bard」を発表したGoogleだが、利用できるのは一部のクローズドなテスターに留まっていた。また、GmailやGoogleドキュメントなどGoogle WorkspaceへのAI機能提供も発表しているが、Microsoft 365 Copilotに話題をさらわれた感もある。
GoogleのBardに関しても、発表時に披露したBardの回答に誤りがあったとして批判されていた。正直、このレベルの誤りであれば、ChatGPTやBingでは問題にもならない程度なのだが、それだけGoogleのAIに対して期待が高まっていたとも考えられる。
このためなのか、21日の発表でもBardが完璧ではなく、初期の実験段階であると、繰り返し強調している。自信を持って答えを提示しているようでも、不正確、誤解を招く、または虚偽の情報を提供することもあるとのことだ。
こうした欠点がありながらも、大規模言語モデル(LLM)には人間の生産性、創造性、好奇心を飛躍的に向上させるなど、信じられないほどの利点があるとしている。またBardの応答は、多くの場合いくつかの異なるドラフトを選択できるとのことだ。もちろん、他の応答を求めて再試行することもできる。
なお、Bardの応答から「Google it」をクリックすると、検索クエリの候補が表示され、関連する検索を新しいタブで開始することで、関連する結果をより深く掘り下げることができる。
いまのところ米国と英国でのみの提供だが、利用するには順番待ちリストに登録する必要がある。今後、より多くの国と言語に拡大していく予定とのことだ。
- Source: Google