ダイナミックアイランドは残りそう?

穴が減るiPhoneの「画面下Face ID」、実現は2年後か

Image:franz12/Shutterstock.com

昨年秋に発売されたiPhone 14 Pro/Pro Maxでは、顔認証のFace IDと自撮りカメラの視界を確保するため、ディスプレイに2つの穴が開けられている。これを、通知やアプリの簡易操作ボタンを表示する楕円形の「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」でカモフラージュしている格好である。

このうちFace IDカメラについては、2024年の「iPhone 16 Pro」モデルで完全にディスプレイの下に隠され、パンチホール(画面に開いた穴)が1つになるとの予想もあった。が、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストが、その計画は延期され、早くても2025年になりそうだと述べている。

ディスプレイ間連サプライチェーン調査会社DSCCのCEOであるRoss Young氏は、新たに「画面下Face IDは2025年以降に延期されたと思われる。センサーの問題のためだ」とツイートしている。

つまり、2025年の「iPhone 17 Pro」(仮)モデルが、初の画面下Face ID搭載iPhoneになる可能性があるということだ。もっともYoung氏は、自撮りカメラが画面下に移るのは「iPhone 18 Pro」以降だと述べていたこともある。いずれにしても、少なくとも3年後まではiPhone Proモデルの画面に穴が残り続けるようだ。

すでにサムスンのGalaxy Z Foldシリーズは画面下の自撮りカメラを実現しているが、400万画素に留まっている。画面の一部にディスプレイ表示能力を持たせつつ、一部に外光を取り入れるための微小な穴を開ける構造上、解像度を上げることは技術的にハードルが高そうではある。

一方で、iPhone 14世代ではProモデル限定だったダイナミックアイランドは、iPhone 15シリーズでは標準モデルにも拡大される見通しだ

ダイナミックアイランドはパンチホールを隠すための苦肉の策にも見えたが、バックグラウンドの音楽プレイヤーを操作できる、スポーツの試合や宅配のリアルタイム確認もできるなど、非常に好評である。画面下Face ID/自撮りカメラが実現した後も、ソフトウェア機能として残されるかもしれない。

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