NBAゲームを発表したばかり

Nianticが『トランスフォーマー』など4プロジェクトを中止、80人以上を解雇

Image:Niantic

AR位置情報ゲーム『Pokémon GO(ポケモンGO)』で知られるNianticが、従業員の8%にあたる85~90人をレイオフ(一時解雇)し、4つのモバイルゲーム開発プロジェクトを中止したと報じられている。

Bloombergによると、Niantic社内のメールには「混乱する経済の時代に直面し様々なコスト削減を行っているが、今後可能性がある経済的な嵐を乗り越えるべく会社を最適化するため、さらに合理化を進める必要がある」と記されているとのこと。また広報担当者は「われわれは、このところの優先事項に集中するため、いくつかのプロジェクト開発を停止し、従業員を約8%削減することを決定しました」と述べ、「我々はナイアンティックを去る人々の貢献に感謝し、彼らをサポートしている」とコメントした。

中止された4つのプロジェクトには、 昨年発表され、一部市場でテスト的に配信を開始していた『TRANSFORMERS: Heavy Metal』も含まれている。また観客参加型シアターの『Hamlet』も同様で、これは『Sleep No More』と題したマクベスのイマーシブシアターをプロデュースするPunchdrunkとの共同プロジェクトだった。残りの2つは、『Blue Sky』と『Snowball』という開発コード名のプロジェクトだという。

Nianticは今年1月末に、映画『ハリー・ポッター』を題材としたAR位置情報ゲーム『ハリー・ポッター:魔法同盟』のサービスを、リリースから約2年で終了させている。また昨年9月には、ボードゲームのカタンを現実世界にリンクさせた『CATAN–World Explorers』を開発中止した。Bloombergはさらに、任天堂とのプロジェクト『ピクミン ブルーム』も成功には至っていないと指摘している。

ポケモンGOの大成功が、その他のAR位置情報ゲームを二番煎じに見せてしまう一面もあるかもしれないが、位置情報を利用するゲームにはここ数年、新型コロナウイルスのパンデミックによるマイナスの影響も受けていた。もちろん外出を控えれば、位置情報ゲームは思うようにプレイできない。マイクロソフトも、現実世界とマインクラフトをARで融合させた『Minecraft Earth』をリリースしていたが、すでにサービスを昨年6月30日で終了している。

今回の合理化を乗り切って存続するプロジェクトとしては、発表されたばかりの『NBA All-World』、ソフトローンチ中のオリジナルゲーム『Periodot』がある。またNiantic初期のヒット作『Ingress』は2018年に『Ingress Prime』に進化して、いまも根強い人気を維持している。

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