A16 Bionicを上回るベンチマーク結果も流出

クアルコム「Snapdragon 8 Gen 3」、前モデルより早く登場するとの予測

Image:Qualcomm/YouTube

米クアルコムのスマートフォン向け次期SoC「Snapdragon 8 Gen 3」は、今年秋に発売が噂される「iPhone 15 Pro」シリーズ搭載の「A17 Bionic」チップの強力なライバルになると予想されている。

このAndroid向けチップが、現行モデルの「Snapdragon 8 Gen 2」と比べてさらに早いタイミングで登場するとの情報が伝えられている。

Snapdragon 8 Gen 3は、年内に発表が予想されている次期チップセットだ。つい数日前、定番ベンチマークアプリGeekbench 5によるベンチマーク結果がリークされ、シングルコアスコアが1,930、マルチコアスコアが6,236との数値が届けられていた。

これはSnapdragon 8 Gen 2(シングルコアが平均1,491、マルチコアが平均5,164)ばかりか、現在最速のスマホiPhone 14 Pro搭載の「A16 Bionic」(シングルコアが平均1,874、マルチコアが平均5,384)さえも上回るものだ。

Snapdragon 8 Gen 2も先代より大幅に性能と電力効率が改善し、その特別版である「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」(Galaxy S23シリーズに搭載)はクロック周波数を向上してAndroidスマホ最速になったとの報告もあったが、それでもA16には及んでいない。が、次世代ではようやく「Android向けチップがiPhoneのAシリーズチップを凌駕する」可能性が出てきたわけだ。

中国リーカーのDigital Chat Station氏によると、Snapdragon 8 Gen 3は「8 Gen 2よりも早い時期に発売」され、「(本チップが搭載された)新モデルはすべて第4四半期に予定されている」という。Snapdragon 8 Gen 2は昨年11月に発表していたが、8 Gen 3や搭載デバイスはそれより早く登場するようだ。

もちろん、アップルのA17 Bionicも大幅に強化され、昨年は断念されたレイトレーシングなどを追加してくる可能性もある。おそらく台湾TSMCの3nmプロセスにより製造され、4nmのA16 Bionicよりも性能・省電力性ともに進化を遂げているはずだ。

それでも、iPhoneとAndroidフラッグシップ機の間には、かつてのような大きな性能差はなくなりつつある。強力なライバルを迎え撃つ、アップルの次の一手にも注目したいところだ。

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