Apple WatchにはマイクロLED採用の噂も
より薄く軽い「有機EL版MacBook」、早ければ2024年末に登場か
ここ数か月、アップルが有機ELディスプレイ搭載のMacBookを開発中との噂が相次いでいた。それに続き、本製品が2024年末に発売される可能性があり、有機EL技術の恩恵でより薄く、より軽くなるとのアナリスト予測が報じられている。
アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、サムスンディスプレイがノートPC向け有機ELパネルの出荷量を増やす計画だとツイート。その文脈のなかで、「アップルが有機EL版MacBookを早ければ2024年末までに出荷する計画を立てている」と言及している。
Kuo氏いわく、ミニLED(バックライト画面)と比較して、有機ELを使うノートPCはより薄くて軽い利点があるとのこと。ここでいうミニLEDは、14/16インチMacBook Pro(2021)に採用されたディスプレイ技術である。
ミニLEDディスプレイは、ミニLEDバックライト+液晶画面という構造。それに対して有機ELディスプレイはピクセルが自発光するため、バックライトが不要となる。そのためコントラスト比がさらに向上するとともに、バッテリー駆動時間が長くなることも期待できる。
Kuo氏はこの有機EL版MacBookが、MacBook Proなのか、それともAirモデルになるのかは明言していない。しかし昨年、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏が「2024年に有機EL版の13インチMacBook Air」と述べていたことは記憶に新しい。またYoung氏は、11インチ/12.9インチiPad Proの有機ELモデルが同年内に登場するとも予想していた。
さらにYoung氏は3機種とも「タンデムスタック」(有機EL発光層の二重重ね)構造になり、輝度の向上や画面の長寿命化、消費電力の約30%削減も可能となり、最大120HzのProMotion(可変リフレッシュレート)にも対応すると付け加えていた。
その一方で、有機EL画面を先がけて採用したApple Watchは、来年にはマイクロLEDに移行するとの噂話もある。マイクロLEDとは、超微細なLEDを画面に敷き詰めて映像を表示する技術のこと。赤青緑のLEDが自発光することで高輝度や省電力を実現しつつ、素子に有機物質を含まないために劣化も防ぎやすいとみられている。
そうして成熟したマイクロLED技術が、やがてiPhone、MacBookなどにも採用されていき、「小型デバイスに初導入、コストが下がった数年後に大型製品に使用」という有機ELと同じサイクルが繰り返されるのかもしれない。
- Source: Ming-Chi Kuo(Twitter)
- via: MacRumors