サイドロードアプリにも手数料を取るつもり?

アップル、ついに“App Store以外のアプリ”をiOS 17で認める方針か

Image:BigTunaOnline/Shutterstock.com

アップルは一貫して他社製のアプリストアやサイドロード(正規ストア以外からのアプリインストール)に反対しており、それらはiPhoneの安全性を高めてきたプライバシーやセキュリティの保護を破壊してユーザーを深刻なリスクに晒す」との文書を何度か公開してきたほどだ。

しかし、欧州連合(EU)の規制が間近に迫りつつあるため、iPhoneとiPadに「(自社のApp Store以外の)代替アプリストアを利用できるよう」準備を進めていると報じられている。

アップルの内情に精通するBloombergのMark Gurman記者によると、アップルはソフトウェアエンジニアリングとサービス関連の従業員を「アップルのプラットフォームの重要な要素を開放するための大規模な取り組み」に従事させているそうだ。この変更は、早ければ来年の「iOS 17」に実装される可能性があるという。

この「重要な要素」とは、iPhoneで初めて他社のアプリストアを許可することを意味している。アップルは「全社的な取り組みにより相当な量のリソースを投入している」そうだ。

その一環として、最終的にユーザーは同社のApp Storeを使わずに、iPhoneやiPadにサードパーティのソフトウェアをダウンロードできるようになるという。つまり、顧客の害になりかねないと強硬に反対してきたサイドロードを可能にするというわけだ。

この決定には、一部の従業員から批判が寄せられているとのこと。たとえば「将来の機能に関する日常的でありがちな開発の妨げになる」という具合だ。

アップルが長年のスタンスを崩してまで対応せざるを得なくなったのは、11月にEUの「デジタル市場法(DMA)」が発効したためだ。

まずユーザー数や売上高、資本金など一定の基準を満たしたハイテク企業が「ゲートキーパー」に指定され、それらの企業は自社サービスやプラットフォームを、他社や開発者に開放するよう義務づけられる。まだゲートキーパー候補は発表されていないが、アップルが指定されるのは確実と見られている。

アップルはEUの新法に反対するロビー活動を繰り広げ、サイドロードが消費者のデバイスに安全でないアプリを入れ、プライバシーを損なう可能性があると主張してきた。それでも法律が施行されれば恭順に転じるのは、ちょうど「USB-C統一法」に反対しながらも、可決されるや同社の幹部が「EUの決定を尊重する」として、将来的にiPhoneのUSB-C移行を認めたことと似ている。

もっとも、アップルもサイドロードを野放しにするつもりはないようだ。「ソフトウェアが自社のストア以外で配布される場合でも、一定のセキュリティ要件を義務付ける案」を検討しているとのこと。

これらアプリはアップルによる検証を求める可能性があるというが、それは開発者にとっては「手数料が発生する可能性のあるプロセス」でもある。こちらもオランダで自社App内課金以外の決済方法を認めつつも、最大27%もの手数料を支払わせようとしたことの延長にあるのかもしれない。

関連キーワード:

Gadget Gateの最新情報をフォロー