クックCEOはVR批判を封印か

アップルのARグラス登場は何年も先、それまで「その場しのぎ」続けるとの情報

Image:Ground Picture/Shutterstock.com

ここ最近アップルのAR/VRヘッドセットについての噂は相次いでいる一方で、小型かつ軽量なARグラス(通称アップルグラス)」の情報は途絶えている印象がある。

実際にアップルはARグラスの発売を急いでおらず、製品化されるのは「何年も先になる」との有力な情報が届けられている。

アップルの社内事情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、自らのニュースレター「Power On」にて「真のARグラスはまだ何年も先の話になる」と述べている。それを可能とする「必要な部品の小型化やバッテリー技術、レンズ、ソフトウェアサポート、製造能力」が実用化とは程遠く、問題が山積みのため、とのことだ。

もともとアップルのティム・クックCEOは、ARがVRより優れていると主張していた。2016年には、ARは「私たち2人が座って、互いに話をしながら、他のものを視覚的に見ることができる機能」として素晴らしいと言いつつ、VRに対しては「何かに囲まれていることに耐えられる人は少ない」としてヘッドセットの圧迫感に否定的だったのである。

しかし、時が経つにつれてクック氏のVR批判は鳴りを潜めていった。Gurman氏は、アップルがまさにその手法、つまり受け入れがたいとしていた密閉型ヘッドセット開発に落ち着いたことが背景にあったと指摘している。

この「真のARメガネ」が実現する可能性があるのは、2025年頃だという。それまで我慢するよりも、アップルは現実的な道を選び、現時点で利用できる最高のAR/VR技術を提供する「その場しのぎの製品」をリリースするとのこと。そうした方針には、有望なハードウェア市場をMetaに譲りたくないという思惑も働いているようだ。

先日クアルコムはARグラス向け新型プラットフォーム「Snapdragon AR2 Gen 1」を発表し、「ポケモンGO」で知られるナイアンテックがそれに基づく試作機を公開していた。以前よりも小型かつ軽量にはなっているものの、日常的な「メガネ」とは程遠い印象だが、これが現在の技術では限界点なのかもしれない。

かなりの情報が噂されているアップル製AR/VRヘッドセットに対して、「アップルグラス」の情報はほとんどない。アップル社内ではAR/VR向けの「realityOS」と「xrOS」の開発が同時進行していると見られているが、どちらかがARグラス用OSの可能性もありそうだ。

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