ついにナタを振るいはじめた?

米Twitter、大規模解雇の準備開始。イーロン・マスク氏が指示

Twitterの買収を完了させ、その日のうちにパラグ・アグラワルCEOや複数幹部を解雇したイーロン・マスク氏が、今度は全社的な従業員のレイオフに着手するよう指示したようだ。削減対象になる人数は不明だが、New York Timesは、各部門長が解雇対象となる従業員の名簿を作り、提出するよう命じたと伝えている。

The Informationが伝えたところでは、マスク氏がTwitterの買収完了とほぼ同時にパラグ・アグラワルCEOや幹部らを解雇したのは、幹部たちが高額の退職金を受け取る資格を剥奪するため、「正当な理由」によって行われたとのこと。

また、マスク氏は従業員のレイオフも、11月1日になる前に実行する可能性があるとされる。このタイミングで実行することにより、マスク氏は退職する従業員への支払いのかなりの部分を占める株式付与を回避できる可能性がある。ただしマスク氏は、11月1日までにレイオフを実行することについては「誤りだ」とツイートしている。

マスク氏は買収前に、Twitterの従業員の75%を解雇すると投資家への説明で述べた、と伝えられていたが、買収のためにTwitterを訪れた際には、従業員に対して75%にまではならないと述べた。

マスク氏は自らを「言論の自由絶対主義者」と称し、Twitterは誰でも等しく利用でき、暴力に頼ることなく、健全な方法で幅広い信念を議論できる「デジタルタウンスクエア(デジタルな公共の場)」であるべきだと述べている。そしてその一環で、永久追放処分にされたドナルド・トランプ氏のアカウントの復活も考えている。

もちろんTwitterも、できることならそれが理想だと思っていたことだろう。しかしトランプ氏のような著名な人物が、極端で不規則な発言を繰り返すにつれて、そのフォロワーたちや反対の意見の人たちの声が次第に大きくなり、暴力を助長するような発言をするに至った。冷静かつ安全なコミュニケーションのためには、モデレーションを強化し、アカウントの永久追放などをせざるを得なくなってきた一面もある。

一部のTwitterユーザーからは、Twitterがマスク氏の言うような「デジタルタウンスクエア」になれば、かえって意見の異なる人たちの対立が深まるのではといった懸念も出ていた。これに対してマスク氏は、プラットフォームを「自由奔放な地獄絵図」にすることはないとし、コンテンツモデレーション評議会を設置すると述べたが、その評議会のメンバーにどんな立場の人が何人集められるかと言ったことは明らかにしていない。

蛇足だが、マスク氏はTwitter買収後、タイトル画面とアカウント作成を勧めるページだったサービスのホームページを変更し、いきなりおすすめのツイートなどをTL表示するExploreページにリダイレクトするように変更させた。従来のTwitterならこの程度の変更でも、不正な従業員による乗っ取り操作を防止するコード凍結を解除するため、相当の立場の従業員の許可が必要だった。またマスク氏は有料サブスクリプション機能である「スーパーフォロー」の名前を「サブスクリプション」に変更するよう命令もしている。また、認証バッジは有料制に変更されるとも伝えられている

それ以外にも、米The Vergeは従業員と内部の人々の間のやりとりから、マスク氏が自身の親戚や自分の他の会社の人物、社交界における親しい数十人の人物をTwitterの従業員名簿に追加し、社内メールアカウントを発行したと伝えている。また直近の数か月のコード変更をすべてテスラのチームがレビュー可能な状態にさせ、有能なコード開発貢献者を選別しようとする動きもあるようだ。

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