大手PCメーカーは長期契約でメモリ確保済み?
メモリ高騰は2027年も続くか。 PC用RAMの品薄がさらに悪化の可能性

自作PCや増設向けメモリの小売価格は、昨年から大幅に高騰し、品不足も続いている。そうしたなか2027年にはメモリの供給がさらに逼迫し、価格がいっそう上昇する可能性があると報じられている。
市場調査会社TrendForceは、2027年にPC向けDRAMの供給が減少するとの見通しを示している。背景にあるのが、AIデータセンター向けのHBM(広帯域メモリ)に対する旺盛な需要だ。HBMの製造には汎用DRAMよりも多くのウェハー投入が必要となるため、HBM向けの生産拡大が汎用DRAMの供給余力を圧迫するという。
主にノートPCやスマートフォンのレビューやニュースを扱うテック系サイトNotebookcheckは、この供給逼迫がRAMを単体で購入する自作PC愛好家に特に大きな打撃を与える可能性があると指摘している。大手PCメーカーは長期契約によって供給を確保している一方、小売向けメモリブランドはメモリモジュールに使用するチップの調達をめぐり、より厳しい競争に直面するかもしれないという。
メモリメーカーは生産能力の拡大を進めているものの、AIインフラ向けの旺盛な需要が供給を吸収し続けている。たとえばMicronは、2027年から2028年にかけて、DRAMの業界全体のビット出荷量が前年比20%台前半、NANDフラッシュは20%台半ばの伸びになるとの見通しを示している。
ただし、出荷量が増加しても、需要の伸びが供給の拡大を上回れば需給は改善しない。Micronは、2027年と2028年もDRAMとNANDの需給が逼迫するとの見方を示している。
韓国メディアThe Korea Heraldが報じたKB証券の報告によると、サムスンは2027年におけるメモリ生産量の約80%につき、すでに長期契約を締結済みだという。内訳は汎用DRAM・NANDの約70%、HBM4の全生産予定量におよび、残る約20%の枠についても大手データセンター事業者による争奪戦が続いているとされる。
この見通しが正しければ、限られた割り当てをめぐる小規模PC組み立てメーカーやメモリモジュールブランドの競争が激化し、一般消費者向けの小売市場でもメモリの入手がいっそう困難になる可能性がある。
- Source: TrendForce
- via: Notebookcheck
