GitHubでプロジェクト公開中

Apple Watchに『Quake』移植した猛者現る。デジタルクラウンも使って操作

Image:Tomas Vymazal/YouTube

ハッキング界隈では「そこにコンピュータとディスプレイがあれば、必ず昔のFPS(一人称視点シューティング)を動かす」という伝統が根強くある。主にこのジャンルの元祖といえる『Doom』が情熱の注がれる対象となっており、これまでもDJコントローラーやキヤノンのプリンター、ATMのほか、トラクターにも特別バージョンが移植されていた

そんな系譜のなか、誰もがApple Watchを見て思う「ああ、これで1996年のFPS『Quake』を遊べたらいいのに!」という願いを(?)を叶えた猛者が現れた。

『Quake』は『Doom』を世に送り出したid Softwareが発売した作品であり、フィールドからキャラクターまで全て3Dで描画されている。つまり『Doom』の後継的なゲームであり、前作よりもマシンへの負荷は高い。

この偉業をやり遂げた開発者のTomas “MyOwnClone” Vymazal氏は、既存のオープンソースのMac/iOS移植が大いに役立ったという。だが、ジャイロセンサーやデジタルクラウンを30年近い昔のゲームエンジンで動作させるには、巧妙なトリックが必要だったそうだ。また、ゲームサウンドをApple Watch内蔵の小さなスピーカーで鳴らすだけでも、いくつかの抜け道を探さなければならなかったという。

実際にプレイしている動画が公開されているが、コンパクトな画面の下部には、左右への振り向きや前進のボタンがあり、もちろん発砲ボタンも用意されている。一応はジャイロセンサーにより手首の動きに連動しているようだが、プレイ画面が見にくくなるためか、Vymazal氏はほとんど使っていない。

Vymazal氏はGitHubにプロジェクトを公開しており、他のユーザーも遊べるようになっている。ただし「技術的には」である。まずコードを自分でコンパイルする必要があり、『Quake』のアートやステージなどのアセットはオープンソースではないので、それらのコピー(著作権をクリアした本物)も自前で調達してくることが前提だ。

実用性はさておき、ゲームとして遊べるかどうかも微妙なところだが、技術的に「プレイヤーの操作を受付け、レスポンスする」基本は成立していることは事実。とはいえ、そこまでApple Watchで『Quake』を遊ぶことに情熱が持てない人は、Vymazal氏の公開した2分間のプレイ動画を観るだけで満足できそうではある。

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