暗号通貨ブーム以来のこと

米コストコ、展示PCからメモリとGPUを取り外す

多根清史

Image:Kirk Fisher/Shutterstock.com

AIブームによってRAM(メモリ)の不足と価格高騰が深刻化するなか、米コストコが店内に展示しているデモPCからRAMやGPUを取り外し、盗難を防止している可能性があると報じられている。

米大手掲示板Redditでは、あるユーザーが地元店舗のPC販売コーナーの写真を投稿した。そこに写るデモ機には、RAMが一切搭載されていない状態だった。大型店舗において万引きや防犯対策は以前から珍しいものではなかったが、こうした措置が取られる対象は、これまで主にGPUに限られていた。

Image:Reddit

この投稿に寄せられたコメントの多くでは、すでに盗難が発生しており、コストコを含む多くの店舗が「どうせまた盗まれる」と判断して、盗まれた部品をあえて補充していないのではないかと推測されている。ただし、掲載された画像では4台中3台のPCにGPUが残っており、必ずしも盗難が原因とは断定できない。一方で、右端のPCにはGPUもRAMも搭載されておらず、価格が2,600ドルと最も高価なモデルであることが理由と考えられる。

さらに別のコメントでは、実際に店舗の防犯カメラがPCから部品を盗む様子を捉えていた事例や、地元のウォルマートやコストコでもRAMやGPUが未搭載の展示機を見かけたという報告が相次いでいる。これらは、展示品からのパーツ盗難が広範に発生し、店舗側が対策を強化していることを示唆している。

その結果、店頭のデモ機は電源が入った状態でファンやライティングが動作する一方、高価な部品は倉庫で保管され、購入時にのみ取り付ける運用が取られているという。

新型コロナ禍における暗号資産マイニングブームの際にも、GPUが前例のない規模で転売されたことで、店舗は同様の防犯措置を講じていた。実際、米マサチューセッツ州のコストコでは、結束バンドで固定されたデモ機が目撃され、店員が「CPUやRAMが抜き取られるためだ」と説明していた事例も報告されている

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