中小ブランドほど苦しそう
止まらないメモリ高騰。アップルやGoogleが韓国サムスンに日参、現地ホテルが満室

メモリ価格の高騰が止まらないなか、アップルなどのハイテク大手が、韓国のサムスンやSK hynixの工場近くに購買担当者を常駐させており、現地で “ホテルブーム” が起きていると報じられている。
韓国経済新聞によると、京畿道・板橋(パンギョ/IT産業の中心地)にあるビジネスホテルは、先月から満室状態が続いているという。AmazonやGoogleといったグローバルクラウド企業、さらにアップルやDellなどのスマートフォン・PCメーカーの購買担当者が、近隣にあるサムスン電子の半導体部門やSK hynix本社をほぼ毎日訪れ、2〜3年に及ぶ長期供給契約(LTA)を懇願しているためだと伝えられている。
背景には、AIデータセンター需要の拡大がある。HBM3E(第5世代高帯域幅メモリ)の製造が優先されることで、汎用DRAMの供給が逼迫し、価格は2025年半ば以降、最大で300%も上昇している。この影響により、世界的にスマートフォン価格の上昇、あるいは搭載メモリ容量を抑えたモデルの投入は避けられない見通しである。
アップルもまた、iPhone向けにLPDDR5X RAMを手頃な価格で確保しようとしているようだ。次期iPhoneは全モデルでRAM 12GBを搭載するとみられており、そのコスト抑制は喫緊の課題といえる。ただし、同社は競合他社と比べて高い利益率を維持しており、部品価格の高騰を吸収しやすい立場にある。
一方、低価格帯や中価格帯のスマートフォンでは、メモリが製造コスト(BOM)に占める割合が大きい。2026年第4四半期時点の試算では、低価格帯で20〜34%、中価格帯で15〜20%に達するのに対し、高価格帯では10〜14%にとどまるとされている。つまり、アップルやサムスンのようなハイエンド製品ほど影響は限定的である一方、中小ブランドほど厳しい状況に追い込まれる可能性が高い。
なお、アップルはiPhone 17向けのメモリについては、サムスンを主力サプライヤーとして急場をしのいだとの報道もあった。しかし、翌年のiPhone 18シリーズ向けについては、まだ長期供給契約を取り付けられていないのかもしれない。
- Source: 韓国経済新聞
- via: NotebookCheck
