防水性能も備えて値上げの見通し
iPad mini初の有機ELモデル、早ければ2026年第3四半期に登場か

有機ELディスプレイを搭載する新型iPad miniが、早ければ2026年第3四半期に発売される見通しだと報じられている。
この情報源は中国SNS・Weiboで活動するリーカー刹那数码(Instant Digital)氏であり、Bloombergや韓国メディアの報道内容ともおおむね一致している。
同氏によれば、iPad miniはiPadシリーズの中で2番目に有機ELへ移行するモデルとなり、その次にiPad Airが続く見込みだ(iPad Airは最速でも2027年とされる)。現時点で有機ELパネルを採用しているiPadはProモデルだけである。
有機ELパネルは各画素を個別に制御できる自発光方式であり、色再現性、黒の沈み込み、コントラスト、応答速度、視野角、さらには薄型設計など、多くの面で従来のLCDより優れている。アップル製品では2015年のApple Watch、2017年のiPhone X、2024年のiPad Proと、画面サイズの小さいデバイスから順に採用が広がってきた。
もっとも、iPad Proが搭載するのは高輝度・長寿命のツースタックLTPO方式であるのに対し、iPad miniやiPad Airでは、よりコストを抑えたシングルスタックLTPS方式が採用されるとみられている。そのため、Proモデルに比べてピーク輝度が低く、寿命も短く、可変120Hzリフレッシュレートにも非対応となる可能性が高い。
また、有機EL版iPad miniにはiPhone Airと同じA19 Proチップが搭載されるとみられている。このチップはTSMCの第3世代3nmプロセス「N3P」で製造され、現行の第7世代iPad miniのA17 Proより性能・効率ともに向上している。
さらに、次期iPad miniはiPhoneに近い耐水性能を備えるとの見方もある。BloombergのMark Gurman氏によれば、アップルはスピーカーホールの廃止を目的に、振動ベースの新スピーカー構造を採用する設計を進めているという。
これらの仕様向上により、価格も現行より100ドルほど上昇する可能性が指摘されている。日本では第7世代iPad miniが税込78,800円で販売されているが、次期モデルは9万円を超えることもあり得るだろう。
