専用スタンドの価格が気になる
アップル、カメラ搭載のPro Display XDR後継モデルを準備か。macOSベータに手がかり

アップルが開発者向けに配信したmacOS 26.1ベータ3に、内蔵カメラを搭載した純正ディスプレイ「Pro Display XDR 2」の存在を示唆するコードが含まれていたと報告されている。
最新のmacOS Tahoeベータ版では、「Pro Display XDR Camera」および「Pro Display XDR Desk View Camera」という新たなコード文字列が発見された。これにより、アップルがセンターフレーム対応カメラを内蔵した新型外付けディスプレイの発売を計画している可能性が浮上した。
センターフレーム(英語名はCenter Stage)とは、超広角カメラとAIを組み合わせ、ビデオ通話中にユーザーが動いても常に画面中央に収まるよう自動追尾する機能である。対応カメラを搭載したアップル製品では、机上を上から映す「デスクビュー」機能も利用でき、ユーザーの顔と手元を同時に表示できる。
現行のPro Display XDRは税込み約70万円以上の高級ディスプレイだが、カメラやスピーカーを内蔵していない。2019年発売の同モデルは32インチのミニLEDバックライトを採用し、6K解像度・60Hz対応、最大輝度1,600nitsを誇る。接続端子はThunderbolt 3ポート×1とUSB-Cポート×3。さらに、別売のディスプレイスタンド「Pro Stand」が999ドル(日本価格で約15万円)もすることが当時話題となった。
これに対し、2022年3月に登場した27インチのStudio Displayは、センターフレーム対応カメラとスピーカーを搭載し、スタンド込みで1599ドル(日本価格で約22万円)と、より手の届きやすいモデルとなっている。
BloombergのMark Gurman記者は、アップルが2種類の新しい外付けディスプレイを開発中だと報じており、Pro DisplayおよびStudio Displayの双方で後継モデルが期待されている。
Pro Display XDRの発売からほぼ6年、Studio Displayからも3年が経過しており、いずれも新型モデル登場の噂が繰り返し浮上している。前者にはAppleシリコン搭載、後者にはミニLEDバックライト採用の可能性が取り沙汰されていた。
とくにPro Display XDRは一般ユーザー向けとは言い難いが、極めて高精度で現実に近い色再現が可能なため、映像・写真編集や3Dアニメーション制作など、プロフェッショナル用途に最適である。ニッチなハイエンド製品ながら、その後継機を心待ちにしているクリエイティブ現場は少なくないだろう。