「アップルに救われた」とのPR効果は絶大だから?

アップル、iPhone 14/15の衛星通信をさらに1年無料延長。日本も対象に

多根清史

Image:Hadrian/Shutterstock.com

アップルはiPhone 14およびiPhone 15シリーズのユーザー向けに、衛星通信機能の無料利用期間をさらに1年間延長すると発表した。

この情報は米国向けiPhone 17のプレスリリース内の注釈に、小さく記載されていたものだ。そこには「無料トライアルは、2025年9月9日午前0時(太平洋時間)までに、アップルの衛星機能をサポートする国でデバイスをアクティベートしたiPhone 14およびiPhone 15ユーザー向けに延長される」と明記されている。したがって日本も対象に含まれる。

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一方で、非対応国については公式サポートページに記されており、アルメニア、ベラルーシ、中国本土、香港、マカオ、キルギス、カザフスタン、ロシアが対象外となっている。

iPhoneの衛星通信機能は2022年9月発売のiPhone 14シリーズから対応し、まず衛星経由の緊急SOSサービスが導入された。さらに米国などでは圏外でロードサービスを呼び出せる「ロードサイド・アシスタント」が追加され、2024年のiOS 17では衛星経由でのメッセージ送受信も可能になった。これらは衛星通信プロバイダーGlobalstarとの提携によって実現している。

今回の発表により、アップルは衛星通信を一度も有料化していないことになる。その理由について、あるRedditユーザーは昨年の延長後に「“アップルに救われた”という好意的なPR効果は絶大であり、“3ドルを払わなかったせいで死亡”という悪評は致命的だから」と理に叶った解釈を投稿していた

この機能はiPhoneの「設定」アプリから「緊急SOS」を開き、下部の「デモを試す」から体験できる。なるべく使用しないで済むに越したことはないが、いざという時の命綱として心強い機能である。

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