DLSSやハードウェアレイトレーシングなど最新技術で底上げ
Switch 2、「GPUはXbox Series S同等」「CPUはPS4より上」と開発者分析

Nintendo Switch 2の性能については、発売前から様々な憶測が飛び交っており、「Xbox Series Sの15%程度」とする説も存在していた。
そうした中、実際に任天堂ハード向けゲーム移植を手がけてきた開発者らが、「総合的なGPU性能はXbox Series Sとほぼ同等で、CPU性能はPS4より少し高い程度」との見解を示している。
テックメディアWccftechは、世界有数の独立系ゲーム開発会社Virtuosおよびその子会社Black Shamrock社の技術責任者に対し、Switch 2の所感と将来性に関するインタビューを行い、その一問一答を掲載している。
Virtuosは一般にはあまり知られていないが、『NieR:Automata The End of YoRHa Edition』『DARK SOULS REMASTERED』『サイバーパンク2077』などの移植タイトルで高い評価を得ている。
なお、以下で述べるSwitch 2の性能に関する見解は、すべてドック接続時のTVモードを前提としている。携帯モードではバッテリーや発熱の制約からGPUクロックが大幅に下がり、約44%(約1000MHz→約561MHz)低下する。
まずGPU性能については、Xbox Series Sよりやや劣るものの、DLSS(AIによるアップスケーリング技術)やハードウェアレイトレーシングなど、NVIDIAの最新技術を搭載しており、実際のグラフィックス表現や移植時のパフォーマンスはSeries Sとほぼ同等になるという。携帯モードではやや性能差が開くが、TVモードでの差は小さいとされている。
次にCPU性能は、PS4よりわずかに高いが、現行の据え置き機には及ばない。ただし、近年の多くのゲームはGPUに大きく依存しているため、CPU性能が制約となるケースは少ないという。もっとも、複雑な物理演算やアニメーションを多用するタイトルでは、追加の最適化が必要になる可能性も指摘されている。
これらを総合すると、Xbox Series Sで30〜60fpsで動作しているゲームは、Switch 2にも無理なく移植可能だという。特にDLSSはPS4やSeries Sには搭載されておらず、サードパーティの大作タイトルを呼び込むための大きな武器になると評価されている。
一方で、『マリオカート ワールド』など任天堂の自社タイトルでは、ほとんどDLSSが使われていない点も興味深い。任天堂はもともと軽量設計と最適化に長けており、DLSSを使わずとも60fpsを実現できている。今のところDLSSは、外部スタジオ向けに移植のハードルを下げるための技術という意味合いが強いようだ。
- Source: Wccftech