米国価格999ドルを死守するため128GB維持との見方も
「iPhone 16 Pro」、最小ストレージが128GBから256GBに引き上げか
アップルはまもなく「It’s Glowtime.(時が満ちる。)」イベントにて、次期「iPhone 16」シリーズを発表する見通しだ。そのうちProモデルはディスプレイが少し大きくなり、Apple Intelligenceに最適化された「A18 Pro」チップを搭載、さらにカメラ撮影専用の「キャプチャーボタン」が追加される可能性が高い。
こうした機能の強化がラインナップ全体の値上げに繋がりつつも、小型の「iPhone 16 Pro」は最小ストレージ容量が増やされ、価格上昇が緩和されるとの観測が報じられている。
香港の調査会社TrendForceは発表イベントを前にして、iPhone 16シリーズに関する予想を報告している。
標準モデルの「iPhone 16」や「iPhone 16 Plus」には「A18」チップが、ProモデルにはA18 Proが搭載されるとの見解は、他の識者らも主張していたことだ。なぜ、昨年のA17 Proを標準モデルに流用しないかといえば、TSMCの前世代3nmプロセス「N3B」の製造コストが現在の「N3E」(A18シリーズチップに使用)より高くつくためだと説明している。
またiPhone 16シリーズ全機種にApple Intelligenceをサポートするため、RAM 8GBが搭載されるとの予想も著名アナリストの見解と一致している。RAMの種類はLPDDR5Xとされているが、これはiPhone 15シリーズに採用されたLPDDR5よりもデータ転送が高速である。
このレポートで最も注目すべきは、iPhone 16 Proでは最小ストレージ容量が256GBとなり、128GBが無くなるという点だ。
レポートの重要な内容のひとつは、iPhone 16 Proでは、従来の128GBのストレージ階層がなくなるとの予想である。昨年のiPhone 15 Pro Maxも128GBが廃止されて256GBからスタートとなったが、同じ構成になるというわけだ。
その結果、iPhone 16 Proは最小ストレージが増える分だけ割高感は和らぐと述べている。エントリー価格は高くなるが、256GBモデルとしては昨年と同じ価格になる可能性がある、ということだ。iPhone 15 Pro(256GB)の米国価格は現在、1099ドルである。
これらの主張には、一定の合理性がある。1つには、iPhone 15 Proの128GBモデルには、外部ストレージに接続しない場合は、ProResビデオ録画が1080pの30fpsに制限されている。256GB以上のモデルには、こうした制約がない。
もう1つは、iPhone 16 Proに2TBオプションが追加されるとの噂があることだ。128GBを廃止しなければ、ストレージ容量の選択肢が5つとなり、多すぎるとも思える。
もっとも、BloombergのMark Gurman記者は「Proのエントリー価格は999ドルから引き上げられるとは思えない」と述べている。基本価格を上げずにストレージ容量を増やすとも考えにくく、TrendForce報告とは矛盾していると言えるだろう。
いずれにせよ、新製品発表イベントが開催される9月10日午前2時まで、あと数時間に迫っている。まもなく、様々な噂の答合わせができるだろう。
- Source: TrendForce
- via: 9to5Mac