Androidスマホ業界のアップルを目指す?

「Nothing Phone(2)」、大幅値上げで国内価格は10万円近い可能性

Image:tinhkhuong/Shutterstock.com

英Nothing Technologyの次期スマートフォン「Nothing Phone(2)」は7月12日に正式発表される。すでにアラブ首長国連邦にて規制当局から認証を取得しており、遠からず発売されるはずだ。

先代のNothing Phone(1)は、スタイリッシュなデザインと背面のLEDライト、何より手頃な価格が人気を集めてきた。しかし、後継のNothing Phone(2)はかなり高くなるとのリーク情報が伝えられている。

ヨーロッパでは、Phone (1)は469ユーロ~販売されていた。だが、フランスのコミュニティサイトDealabsによると、Nothing Phone (2)は729ユーロ~になるかもしれないという。つまり、50%以上の値上げになる。日本ではPhone(1)は6万3800円~だったため、同じ値上げ幅であれば、Phone(2)は約9万9000円といったところだ。

この価格はベースモデルのもので、256GBのストレージと8GBのRAMを搭載しているという。512GBのストレージと12GBのRAMを搭載した上位モデルは、849ユーロとのことだ。

しかし、この値上げにはそれなりの理由があるはずだ。Phone(1)の搭載チップはSnapdragon 778だったが、Phone(2)ではSnapdragon 8+ Gen 1採用が確定している。つまり前モデルは「手頃価格で性能もそこそこ」だったが、後継モデルはパワフルなプロセッサーを搭載し、ハイエンドスマートフォンに位置づけを変えるということだ。

昨年夏にPhone(1)を発表した当時、Nothingはマイナーな新興企業に過ぎなかった。それが初のスマートフォンで一定の成功を収め、続くワイヤレスイヤホンNothing Ear(2)も好評を博しているため、自社のブランドに自信を付けたのかもしれない。

その一方、Nothingがスマートウォッチを準備している可能性を示す手がかりも見つかっている。「CMF By Nothing」という謎の製品が、インドのBIS(標準規格)認証を取得。それがスマートウォッチのカテゴリーに登録されているからだ。

Nothingは「おしゃれなスマホを提供するスタートアップ」に留まるつもりはなさそうだ。スマホやワイヤレスイヤホン、スマートウォッチまでデザインを統一する方向性はアップルと似ているが、モバイルデバイス業界にさらなる旋風を巻き起こすのかもしれない。

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