今回は次期iMac Proの情報ナシ
次期「M3」搭載iMac、発売は早くても2023年末か
一時はAppleシリコン(独自開発チップ)搭載の新型Macが、続々と投入されるとの見通しもあった。だが、昨年秋に噂されていた14/16インチMacBook Pro最新モデルが今年1月まで発表がずれ込むなど遅れが目立っている。そんななか、24インチiMacの後継モデルは早くとも2023年後半まで発売予定はない、との有力情報が届けられている。
アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、ニュースレター「Power On」最新号でM2チップ搭載のiMacは出ることはなく、未発表の「M3」チップ搭載モデルのリリースを待つことになる、との持論を改めて繰り返している。
「M3チップ世代までに新しいiMacが出る兆しは見たことがない、早くても今年(2023年)末か来年まではやってこない」「だから、どうしても(新型)iMacが欲しければ、じっと待つ必要がある」とのことだ。
次期M3シリーズチップは、5nmプロセス製造のM1やM2シリーズから、3nmプロセスに飛躍すると予想されている。Appleシリコンを独占製造する台湾TSMCは、昨年末から3nmでの量産を始めており、一時はM2 Pro/Maxに使われるとの見方もあったが、結局は間に合わなかった。
ここでいう「3nm」や「5nm」などの数値は、半導体の回路線幅(プロセスルール)のこと。この数値が小さくなればなるほど、一般的には処理能力が向上しつつ、消費電力は削減される可能性がある。TSMC公式には、同社の3nm技術は5nm技術よりも、同じ消費電力で最大15%の速度向上、同じ速度で最大30%の省電力が謳われている。
今のところM3チップ搭載Macは、2023年後半までに登場すると噂されている。ほか、M3採用候補に上っているのは次期MacBook Air、13インチMacBook ProやMac mini後継モデルといったところだ。
以前Gurman氏は、「プロフェッショナル市場をターゲットにした」より大画面のiMacを開発中とも述べていたことがある。今回の最新情報では、そちらへの言及は特にない。このプロ向けiMacには「M3 Pro」や「M3 Max」が搭載されると伝えられていたが、Gurman氏ほどの情報通が触れないことには、何かの意味を含む可能性がある。
「M2 Ultra」搭載Mac Studioも次期Mac Proと位置づけが被るために登場しないとの噂もあったが、Macも多種多様なモデルが登場しているため、それぞれが共食いをしないよう社内では調整に苦心しているのかもしれない。