realityOSでは長すぎた?
アップルのヘッドセット用OSは「xrOS」に決定か。全世界で商標登録
アップルが開発中と噂されるAR/VRヘッドセットは、すでに「2023年に量産開始、翌月に発表」とのサプライチェーン情報が出るまでに現実味を増してきている。そんななか、搭載されるOSの名称が「xrOS」に決まったとの有力情報が伝えられている。
この噂の発信源は、アップルの社内情報に精通しているBloombergのMark Gurman記者だ。最有力リーカーとの呼び声もあるGurman氏は「社内では最近、OSの名前を’realityOS’から’xrOS’に変更した」と匿名の関係者から聞いたと述べている。
Gurman氏によると、xrOSの「XR」は拡張現実を意味しているとのこと。一般的にXRとはAR(拡張現実)やVR(仮想現実)、MR(複合現実)などの総称であり、ARとVR機能を備えるアップル製ヘッドセットにとっては相応しい名称と思われる。
同社ヘッドセット専用OSの名称としては、長らく「realityOS」が有力視されていた。それは2017年、他ならぬGurman氏が「realityOS」(略称)と報じたことまで遡り、アップルのオープンソースコードや米特許商標庁への出願書類でもrealityOSという名称が見つかっていた。
さらにGurman氏は、このプロジェクトにPages、Keynote、Numbers、Notes、Apple Newsのエンジニアリング責任者も関わっていると付け加えている。つまりヘッドセットの正式発表時には、MacやiPhoneで提供されているコア(中核)アプリ体験が可能となるよう、準備を整えていると推測される。
なおxrOSの名称は、Deep Dive LLCというシェルカンパニー(実体のないペーパーカンパニー)が全世界で商標登録しているそうだ。アップルがシェルカンパニー経由で未発表製品やOSの名称を保護するために届け出ることは恒例であり、YosemiteやSierraといったmacOSの名称についても同じ手法が採られていた。
最後にGurman氏は、最終的な名称がxrOSではなく「realityOS」ないし別の名称となる可能性も残っていると示唆している。すでにリーカーとの「情報戦」の段階に入るまでに、ヘッドセットの登場が近づいているのかもしれない。