GPUやゲーム機に続き、メモリーも転売業者の標的に
メモリー販売サイトに悪質「転売ボット」殺到。販売ページアクセスの91%に達するとの報告

近年、入手困難な「レアもの」が販売される際に、いわゆる「転売ヤー」が群がり、純粋にそれを購入したい顧客の手に商品が渡らない問題が相次いでいる。
ネット販売でもそれは同じで「自動購入ボット」などと呼ばれるプログラムが販売サイトを監視し、商品やチケットなどが購入可能になると即座にそれを確保してしまうことがあると言われている。
そんな状況は、AIデータセンターの建設ラッシュに伴う大規模な需要により入手困難な、消費者向けメモリー製品でも起こっているようだ。
ボット対策サービスを手がけるDataDomeで脅威調査担当VPを務めるジェローム・セグラ氏は、ある特定の小売サイトにあるDDR5 RAM(メモリー)の販売ページへのアクセスの91%が悪質なボットだったとの分析結果を、LinkedInで報告した。
今年3月にDataDomeが発表した同様のレポートでは、小売店サイトのDDR5メモリーのページへのアクセスのうち、悪質なボットによるトラフィックと人によるトラフィックの比率は6:1だった。それが今回の集計ではおよそ10:1になった。
ただ、調査対象となった小売店は公表されておらず、示された数値もDataDomeによる特定サイトの分析に基づくものだ。したがって、「DDR5メモリー市場全体が転売ボットの脅威にさらされている」とは言い切れず、特定の小売サイトにおける観測結果に過ぎない。それでも、この比率は無視できない値と言うことができるだろう。
DataDomeは、転売ボットが限られたDDR5メモリーの消費者向け在庫を迅速に買い占め、正規の購入者を締め出し、市場価格をさらに押し上げている可能性があると説明している。
今回の報告に先立ち、ドイツ語圏のPCハードウェア系ニュース・分析サイト3D Centerは、現地における2026年8月時点のDDR5メモリー小売価格が、2025年7月時点と比べて約5倍に達しているとの調査結果を報告していた。値上がり幅は国によってばらつきがあるものの、最近の日本市場でも、時折値下がりすることはあっても、昨年と比べてDDR5価格が大幅に上昇していることは確認されている。
メモリー価格は需給バランスの逼迫により非常に高値となっている。そこに転売業者が利ざやを上乗せすれば、平均的な消費者には手を出しにくい価格帯にまで達する可能性もあるだろう。メモリー供給不足の背景にあるAIデータセンター向けの旺盛な需要が収束する気配はなく、価格の高止まりや大幅な変動がしばらく続くのかもしれない。
- Source: LinkedIn
- via: Notebookcheck
