PC買い替えや自作に厳しい時代
DDR5メモリー価格が1年で約5倍に!AI需要収まらず

AIデータセンター需要はメモリー(RAM)価格を押し上げ続けているため、低予算でPCを自作することは極めて難しくなっている。そんななか、ドイツでは2026年8月のDDR5メモリーの小売価格水準が2025年7月時点に比べて約5倍に達したとの調査結果が発表された。この傾向は、世界の各市場でも同様と考えられる。
ドイツ語圏のPCハードウェア系ニュース・分析サイト3D Centerは、2026年8月版の「メモリー危機 価格指数」レポートを前月の更新として発表した。このデータは、ドイツの複数のオンライン小売店からPC製品のリアルタイム価格を取得する価格比較プラットフォーム「Geizhals」を通じて収集されたものだ。
このレポートでは、同サイトが選定した20種類のDDR5カテゴリーについて価格指数を算出し、その平均値を図示化している。追跡対象は個別製品ではなく、一定の条件を満たした在庫ありの最安製品だ。つまり2026年8月のデータとして示されている「486%」は、単一のDDR5製品の値上がり率ではなく、2025年7月を100%とした場合に、平均的な価格水準が486%(約4.9倍)になったということだ。この数値は7月時点では445%だったため、1か月で約9%上昇したことになる。

7月から8月にかけては、大容量RAMモジュールのほぼすべてで二桁%の値上がりが見られた。これには64GB、48GB、32GBのDDR5 RAMキットが含まれる。一部の製品は直近の値動きが小さいものの、それでも2025年7月比で400%を超える価格水準にある。
世界的にRAM価格の高騰は止まっていない。ただし、値上がり幅には国ごとにばらつきがあり、時には大きく値下がりすることもある。日本では「2025年7月を基点とした価格推移」を複数仕様でまとめて追える標準的な指数は確認できないものの、定点観測からおよその傾向をうかがうことはできる。
たとえば今年7月の秋葉原では、DDR5 16GB×2枚組が2か月ぶりに5万円を割り込んだとの報告もあった。主力のデスクトップ向けDDR5は1月頃に急騰して高値圏を形成し、その後は調整局面に入ったとみられる。それでも64GB×2枚組などの大容量品では、一部製品で値上がりが続いている。
現在は、PCの自作を趣味とする人々にとってもかなり経済的に厳しい時期となっている。少しでも早く常識的なメモリー価格水準に戻って欲しいところだが、あまり期待はできそうにない。
