やはり次世代Xboxは高価になりそう
PS6と次世代Xbox向けチップ、AMDが開発中の噂

AMDが開発中と噂される次世代ゲーム機向けチップ「Magnus APU」がリークされ、その詳細なスペック情報が伝えられている。
YouTubeチャンネル「Moore’s Law Is Dead」は、ここ数日ネット上で注目されているMagnus APUに関する最新情報を公開している。それによると、このチップはTSMCの3nmプロセス(N3CまたはN3P)で製造され、Zen 6世代のCPUコア(高性能コア3基+効率コア8基)を搭載する。GPUはRDNA 5アーキテクチャを採用し、最大で70基のCU(演算ユニット)を搭載可能だが、Magnusでは68CUに制限される見込みだという。
当初はメモリバスが384ビットになると見られていたが、最新の情報では192ビットであり、GDDR7メモリが採用される可能性が高いという。
なお、現行のPS5/PS5 Proではメモリバス幅は256ビット、Xbox Series Xでは320ビットであるため、一見するとスペックダウンのように見える。だが、GDDR7はGDDR6と比べて最大約2倍のデータ転送速度を実現可能であり、結果的にはより広い帯域幅が得られることになる。
設計面では、CPUとGPUを別々のダイとして構成するチップレットアーキテクチャが採用され、両者はブリッジによって高速に通信可能とされている。GPUダイのサイズは264平方ミリメートル、CPUダイは144平方ミリメートルで、PlayStation 5のAPU全体(約308平方ミリメートル)よりも大型となる。こうした分離設計は、AMDがGPUダイをPCとゲーム機の両方で共通化し、効率よく展開する狙いもあると見られる。
Magnus APUが次世代XboxとPlayStation 6のどちらに採用されるのかについては、憶測が飛び交っている。
だが、AMDの未発表チップ情報に詳しいKepler_L2氏は、Magnusという名称がソニーの伝統的なコードネーム(シェイクスピア作品由来)と一致しない点を指摘している。さらに、ダイサイズの大きさとコスト面から、PlayStationのリードアーキテクトであるマーク・サーニー氏の志向には合致しないとも述べている。
ほぼ同時期に、PlayStation向けのコードネームとして「Robin」や「Orion」なども浮上しており、MagnusはXbox向け、RobinはPS6向けという見方が強まりつつある。
次世代Xboxについては、従来のゲーム機というよりもPC的な高性能志向のハードウェアになるとされており、その価格も大幅に上昇するという。一方でPS6は、価格がやや上がるもののゲーム機としての価格帯を維持することで、今後はソニーとマイクロソフトがゲームハード市場で直接競合しないという展開もあり得るだろう。
- Source: Moore's Law Is Dead
- via: Wccftech