OTAアップデートするにも国の承認が必要に
中国、自動車メーカーの宣伝で「自動運転」などの文言を使用禁止に

中国当局は自動車メーカーに対し、先進運転支援システム(ADAS)の宣伝文句として「自動運転」「セルフドライビング」「スマート運転」といったワードを使うことを禁止した。
これはReutersが中国政府と業界関係者との会議の議事録から引用して報じたものだ。中国政府はほかにも、自動車メーカーが既に顧客の手に渡っている車両のADASを、無断でソフトウェアアップデートすることを禁じ、事前に政府の承認を経なければならないことも通告している。
遠隔から自動車のソフトウェアを更新するOTAアップデート機能は、テスラなどがいち早く導入した機能で、いまや競争力を維持しようとする自動車メーカーにとって重要な機能だ。
だが中国では先月、Xiaomiの電気自動車に乗るドライバーがADASから運転を引き継いだわずか数秒後に柱に衝突、炎上して死亡する事故が発生したことを受けて、車両の安全性に対する懸念が高まっている。
この規制の動きは、世界最大の自動車市場となった中国で、激しい価格競争のさなかに自動車メーカー各社が「スマート運転」能力を重要なセールスポイントとして売り込み、ADASを搭載した新モデルの発売を急ぐのを牽制する格好となる。
また、中国公安部の交通安全研究センターは月曜日、中国の広告に関する法律を引用し、広告のなかで運転支援機能を捏造または誇張して消費者を欺いた自動車メーカーは、広告料の5~10倍に相当する罰金を科せられたり、営業許可を取り消されたりする可能性があると発表した。
さらに同センターは、運転支援機能に関する虚偽の広告によって、死傷者が出る交通事故など深刻な結果を引き起こした場合、刑法による処罰の対象になる可能性があると警告した。
中国の規制当局は、ほかにも電気自動車産業が予想以上に急成長したのを受け、EVが事故やその他の問題によって火災や爆発を起こすリスクを減らすことを目指し、 EVバッテリーの基準を厳格化している。
- Source: Reuters
- via: TechCrunch