廉価モデルと同一か否か

アップル、新型軽量ヘッドセット「Vision Air」開発中?Macと有線接続できる可能性も

Image:Ringo Chiu/Shutterstock.com

アップルの空間コンピュータ(MRヘッドセット)「Vision Pro」の後継機に関するリークが相次ぐ中、軽量モデル「Vision Air(仮称)」に関する情報を、著名リーカーのKosutami氏が発信している。

Kosutami氏によれば、Vision Airは非常に薄型で軽量な設計となっており、バッテリーケースおよび内部構造の一部にチタン素材を採用することで軽量化が実現されているという。外装の大部分は従来どおりアルミニウム製だが、表面は「ミッドナイト ブラック」仕上げとのことだ。現行モデル「Vision Pro」は、シルバーのみである。

なお、チタンはアルミよりも重い素材のため、単純に置き換えただけでは軽量化できない。が、同じ強度を確保するために必要な厚みはチタンの方が薄くて済むため、結果として全体が軽くなる可能性もあるわけだ。

Kosutami氏は最近、次期Visionデバイス用とされるLightning風コネクタの写真を複数公開していた。同氏はアップルの未発表製品や試作品の収集家としても知られ、かつて「MagSafe充電器の未発表プロトタイプ」と称する画像をシェアしたこともある

現在のVision Proでも類似のコネクタが採用されているが、今回リークされたコネクタではピン数が8本から12本に増えており、これは本体の内部設計の変更に関係している可能性がある。

おりしもBloombergの記者Mark Gurman氏が、アップルはMacと有線接続できるVision Proの開発を進めており、これは完全ワイヤレス接続に伴う遅延問題を解消するためで、企業向けアプリケーションに特化した用途を想定していると報じたばかりだ

アップルは2025年秋から2026年春にかけて、第2世代Vision Proを発売すると予想されている。このモデルにはM5チップが搭載される見通しであり、筐体デザインはほぼ変更されず、主に内部チップの更新に留まるとされている

同時に、廉価モデルの開発も進行中と広く噂されており、Kosutami氏が言及する「Vision Air」がこれに該当する可能性もある。

廉価モデルでは、着用者の目を外部に表示する「EyeSight」機能を削除し、Mac向けのM2チップをiPhone向けのA18 Proチップに置き換えることでコストダウンを図るといわれる。それでも価格は約2000ドル(約30万円)になる見通しであり、現行モデルより「廉価」とはいえ高価格帯であることに変わりはない。

一方で、サムスンもXRヘッドセット「Project Moohan」を2025年後半に発売予定とみられている。この製品にはVision Proを上回る高画質ディスプレイが搭載されるとの噂もあり、非常に高価になる可能性がある。いずれのメーカーにとっても、XR製品を普及させる上で、価格設定が最大のネックとなりそうだ。

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