最大200Mbpsの転送速度に対応

ベルキン、“DDR200対応SDリーダー”搭載USB-Cハブ。有線LANやオーディオ出力搭載など3モデル

編集部:平山洸太

左から5-in-1、6-in-1、7-in-1

ベルキンは、DDR200対応のSDカードスロットを備えたUSB-Cハブ3機種を4月9日に発売する。ラインナップおよび想定価格は以下の通り。

・「Belkin Connect 5-in-1 USB-C Multiport Hub」5,490円(税込)
・「Belkin Connect 6-in-1 USB-C Multiport Hub」6,990円(税込)
・「Belkin Connect 7-in-1 USB-C Multiport Hub」6,345円(税込)

DDR200規格対応のチップセットを採用することで、対応のSDカードおよびmicroSDカードにおいて、専用リーダーを使うことなく200Mbps(実測170Mbos)の転送が行えるというUSB-Cハブ。従来の90Mbpsから約2倍の高速伝送が可能だと謳っている。

SDカードおよびmicroSDカードのスロットはDDR200規格に対応する

このような製品を投入した背景として、世界中に現在存在するSDカードのうち、70%がDDR搭載の高性能UHS-Iカードだという(残りの14%は標準UHS-Iカード、16%がUHS-IIカード)。本製品を使用することで、データ転送が104MB/sを超える高性能メモリーカードでも、その性能が十分に活用できるそうだ。

ラインナップは、5-in-1、6-in-1、7-in-1の3モデル。3モデルともHDMIポートを備えており、4K/60Hz、2K/120Hz、1080p/240Hzの映像出力が行える。2基のUSB-A端子(3.2 Gen2 5Gbps)も全モデルで搭載している。

いずれのモデルもSDカードスロットを搭載するが、microSDカードスロットは5-in-1と7-in-1のみ搭載する。2枚同時に認識できるため、SDカードからmicroSDカードにデータを転送することが可能。また、イーサネットポートは6-in-1のみ、3.5mmジャックは7-in-1のみが備えている。

6-in-1にはイーサネットポート(左)、7-in-1には3.5mmジャック(右)を搭載している

余談だが、有線LANを使用するユーザーは通信の安定性を求めていることから、6-in1モデルは高いグレードの有線LAN用チップを採用しており、このコストに伴って価格も3機種で最も高くなっているという。

また、6-in-1と7-in-1のモデルでは、最大100WのPD入力に対応。これにより、85Wの電源供給を行いながら接続したデバイスを使用できる(100Wのうち15Wはハブ本体が使用)。

5-in-16-in-17-in-1
ポート数567
USB-AポートUSB-A 3.2 Gen2 5Gbps ×2個USB-A 3.2 Gen2 5Gbps ×2個USB-A 3.2 Gen2 5Gbps ×2個
USB-CポートなしUSB-C 3.2 Gen2 PD 3.0 100W 5GbpsUSB-C 3.2 Gen2 PD 3.0 100W 5Gbps
HDMIポートHDMI2.0HDMI2.0HDMI2.0
SDカードスロットmicroSDとSDSDのみmicroSDとSD
その他ポートなし1GbE イーサネットポート3.5mmジャック

都内でメディア向けに行われた発表会では、アジアにおけるコネクティビティ製品(USB-Cハブ、ドッキングステーション)のプロダクトマネジャーを務めるTony Kwok氏が、「ベルキンのスタートはコネクティビティから」始まったと語る。

Tony Kwok氏

ベルキンは1983年に創業。Macintoshのプリンターのケーブルを作るところから会社をスタートした。現在、コネクティビティ製品としては、30以上のドッキングステーションとハブをラインナップしている。

ベルキンでは他社との差別化として、「ユーザーのデータと製品の安全性」を特に重要視していると説明。インテルなどの技術パートナーと提携し、社内のエンジニアによって高い基準で安全性が追求されているという。

具体的には、ハブとドッキングステーションのすべての製品において、フルロードテストを実施。このテストではUSB、HDMI、イーサネットといった全ポートに接続して負荷を与えるという。業界標準は24〜36時間のところ、ベルキンでは1000時間のテストが義務付けられているそうだ。

1000時間のフルロードテストを実施

加えて、-40度から75度までの熱衝撃サイクルテスト、60分間のランダム振動テスト、1mからコンクリートへの落下テスト、X線やアルコールなどの耐久性テストを実施。こうしたテストにより「重要なデータやビジネスミーティングでも安心して使える」とアピールした。

各種耐久テストを行っている

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