Proコントローラーでの採否はまだ不明

Switch 2、ホール効果スティックを採用せず。ドリフト問題の懸念再びか

Image:任天堂/YouTube

任天堂はNintendo Switch 2の詳細を公表しているが、未だ説明していない点も多い。その一つが「Joy-Con 2にホール効果スティックを採用しているのか」という問いであり、これについて公式に否定したと報じられている。

米国任天堂のプロダクト開発・出版担当上級副社長Nate Bihldorff氏は、Nintendo Lifeの取材の中で、「Joy-Con 2のコントローラーはゼロから設計されている。ホール効果スティックではないが、とても快適だ」と語っている。

これは一部のユーザーにとって、期待外れの回答だろう。ホール効果スティックとは、一種の磁気センサーである「ホール効果センサー」を使ってジョイスティックの位置を検出する方式である。

先代のJoy-Conに採用されたポテンショメーター方式は物理的な接触による摩耗のため、経年劣化により「ユーザーが触っていないのにスティックが動く」というドリフト現象が起こりやすい。ホール効果スティックは非接触式のため、ドリフトが起こりにくいことで知られている。

米国では2019年7月に最初の集団訴訟が提起され、それ以降も何度か訴訟が起こされている。Proコントローラーに関してもドリフト問題が報告されており、2021年にはカナダでSwitch Liteを含めた集団訴訟が提起されていた。任天堂の古川社長も株主総会の質疑応答にて、「Joy-Conに関して、お客様にご迷惑をおかけしていることをお詫び申し上げます」と述べていた

これに先立ち、任天堂は公式記事の「開発者に訊きました」でJoy-Con 2の設計を語っているが、ホール効果の採否には触れていなかった。一方、Switch 2用Proコントローラーに関しては「端まですばやく動かしても静かでカチャカチャ言わなくなっています」「触り心地もとても滑らか」としつつ、ジョイスティックの検出方法は明らかにしていない。

米Engadgetは任天堂に、Joy-Con 2にホール効果技術を使わなかった理由と、Proコントローラーにも採用していないかを問い合わせ中とのことだ。

また、Switch 2の新機能を紹介するソフト「Nintendo Switch 2 のひみつ展」が有料で提供されることも物議を醸している。

これについて、米国任天堂の製品およびプレイヤー体験担当副社長のBill Trinen氏は「システムのすべてを簡単に紹介するというより、より多くの情報を知りたい人向けの製品だ。だからこそ、チームがどれだけの労力と配慮を考えて、9.99ドル(日本では税込990円)という価格は決して法外なものではないと判断した」と説明している。

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