心拍数の悪い傾向を検出すると医師が動画でリスクを説明
アップル、健康アプリに“AIコーチ機能”をiOS 19.4で搭載か

アップルがヘルスケアアプリを大幅に刷新し、個々人に合わせた健康コーチング機能を搭載する計画を進めていると、米BloombergのMark Gurman記者が報じている。
この構想は「Project Mulberry」と呼ばれ、新たなAIエージェントを通じて提供されるという。Gurman氏は数年前から報じており、当初は「Project Quartz」と伝えていた。その後、紆余曲折を経て、アップル社内の人工知能グループを含む他の部署も巻き込んでいるとのことだ。
現在、開発は本格化しており、早ければ来年(2026年)春か夏のiOS 19.4でリリースされるという。一部メディアは2025年内のデビューを予想していたが、少し遅れる見込みだ。
このコーチング機能は、iPhoneやApple Watch、AirPodsなどから生体データを収集し、AIコーチがその情報に基づき健康増進の方法をオーダーメイドで提案するとのこと。そのため、睡眠や栄養、理学療法、メンタルヘルスや心臓病学などの専門家を含む外部の医師を招き、動画を作成することも検討中だという。
これらの動画は、様々な健康状態や生活改善の方法についてユーザーに説明する見通しだ。例えば、Apple Watchが心拍数の悪い傾向を検知した場合、心臓病のリスクを説明するビデオが表示される可能性があるとGurman氏は述べている。
さらに、刷新されたヘルスアプリでは食事の記録が大きな役割を果たすことになり、食事や運動を記録するMyFitnessPalアプリやNoomのような体重管理アプリとも競合するかもしれない。これらの新機能は、最終的には「Health+」(仮称)サービスに組み込まれ、有料オプションになる可能性もあるという。
また、アップルはiPhoneなどのデバイス内蔵カメラを活用し、AIにユーザーのワークアウトを分析させ、上達のヒントを提供する機能にも取り組んでいるという。これは最終的にApple Fitness+サービス(日本未提供)に組み込まれる可能性があるとのことだ。