特別政府職員(SGE)が臨時職務に就けるのはは年間連続130日まで
離脱の可能性も? イーロン・マスク、DOGEで「1兆ドルの削減は5月末までには可能」と述べる

トランプ大統領の指名により政府効率化省(DOGE)を率いているテスラ、X、SpaceXのイーロン・マスク氏は、Fox Newsのインタビューに応じ、政府予算1兆ドルの削減は5月末までには可能であり、そこでDOGEでの使命を終える可能性をほのめかした。
マスク氏は現在、特別政府職員(SGE)としてDOGEを率いる職に就いているが、あくまで臨時職員の扱いであり、年間365日のうち連続で130日を超えない範囲でしか、その職務に就けない決まりがある。だが、その期間が終わる5月末までに、目標は達成可能だとマスク氏は述べたため、そこでマスク氏が退任すると考えられるわけだ。
マスク氏は退任を明言したわけではなく、政府に対する影響力を維持しようとする可能性も十分にあり得る。一方で、マスク氏のDOGEにおける活動は、米国民の一部から反感を買っている。そしてその反感は、マスク氏が所有するの企業のなかでも稼ぎ頭のテスラに向けられ、不買運動や株価下落に拍車がかかっている。
前年比でのテスラの全世界売り上げは11%減と報告されており、特にドイツでは2024年2月から2025年2月の間に売上が76%も減った。テスラ株式の市場価値は、2024年12月の1兆5400億ドルもあったが、3か月で7000億ドル近く減少した。
SpaceXが展開する衛星インターネットサービスのStarlinkも、ウクライナ支援の取りやめ発言などで国民の反感を買っており、テスラ同様にボイコットを呼びかける声が上がっている。
さらに、マスク氏が「なんでもアプリ」にすると述べて買収した元TwitterことXに関しては、先週に突如マスク氏のAI企業であるxAIによって330億ドルで買収された。マスク氏がTwitterを買収したときの450億ドルから、負債の120億ドルを差し引いた額だ。なお、Wall Street Journalなどによると、XおよびxAIの株式は、新設された持ち株会社の株式と交換されるとのことだ。
xAIは2月に最新のAIモデルであるGrok 3をリリースし、OpenAI、Anthropic、Google DeepMindなど先行する企業に追いつこうとしている。
- Source: PCMag
- Coverage: TechCrunch Wall Street Journal