バッテリーは大容量だが充電は遅い?
Google Pixel 9a、正式発表。米国では4月発売予定で約7.5万円〜、日本では未定

Googleは、新型スマートフォン「Pixel 9a」を正式発表した。フラッグシップ機と基本機能を同じくしながら、価格を抑えた「Pixel a」シリーズの最新モデルである。
米国では4月に発売予定で、価格はストレージ128GBモデルが499ドル(約7万5000円)、256GBモデルが599ドル(約9万円)。日本のGoogleストアでも「発売予定」と記載されているが、具体的な発売日は明らかにされていない。
Pixel 9aは、Pixel 9シリーズと同じTensor G4チップを搭載し、8GBのRAMを備える。ディスプレイは6.8インチ(2424×1080)で、120Hzのリフレッシュレートと最大2,700ニトの輝度を実現。これにより、滑らかなスクロールと高い視認性が確保されている。
最大の特徴は、デザインの一新にある。正面から見るとPixel 9標準モデルとよく似ているが、背面デザインが大きく変更された。Pixel 6以降のGoogleスマホに採用されていたカメラバーが廃止され、代わりに背面と一体化したシンプルなウィンドウを採用。Googleは、このデザインが水滴から着想を得たものであると説明している。

背面メインカメラは48MP、超広角カメラは13MP、フロントカメラも13MPを搭載。光学ズームこそないものの、「aシリーズ」では初めてマクロフォーカス機能が追加され、細部まで鮮明にクローズアップできる。Googleは「500ドル未満の機種で最高のカメラを備えている」と自信を示している。
バッテリー性能も強化され、5,100mAhの大容量バッテリーを搭載。これはPixel 9シリーズの中で最大であり、Pixel 9 Pro XL(5,060mAh)をわずかに上回る。Googleによると、30時間以上のバッテリー寿命を誇り、現在入手可能なPixelの中で最も長持ちするモデルだという。
充電性能は、有線23W、ワイヤレス7.5Wで、前モデルのPixel 8aと変わらない。フラグシップ機と比べると充電速度はやや遅く、Pixel 9標準モデルの27W/15Wと比較するとフル充電には時間を要する。
Tensor G4チップの採用により、GoogleのAI機能も利用可能となっている。Magic Editor、Magic Eraser、Best Take、Photo Unblurなどの写真編集機能が提供され、Gemini Liveを活用した自然な会話や、盗難検知・衝突検知機能も搭載される。さらに、AIによるマクロフォーカス機能も加わり、より高度な撮影体験が可能になった。
また、Pixel 9aはIP68の防塵・防水性能を備え、7年間のOSアップデートおよび機能追加、セキュリティパッチが提供される予定。本体カラーはIris(薄紫)、Peony(ピンク)、Porcelain(白)、Obsidian(黒)の4色展開となる。
当初、Googleは3月内の発売を予定していたが、4月に延期したという。その理由について、同社はThe Vergeや9to5Googleに対し、「一部のPixel 9aデバイスに影響するコンポーネントの品質問題」によるものだと説明している。
- Source: Google
- via: 9to5Google The Verge