iOS 19の次世代Siriまでずれ込むおそれも

アップル、Siri新機能の一部を2026年まで延期。ゼロから作り直す可能性も

Image:Mamun_Sheikh/Shutterstock.com

アップルは「よりパーソナライズされたSiri」のリリースを延期すると発表した。Daring Fireballに寄せた声明のなかで、本機能を「来年(2026年)中」には展開する予定だと述べている。

これを受けてBloombergは、アップル社内での混乱を詳しく報じ、同社のソフトウェア最高責任者クレイグ・フェデリギ氏がテスト結果に「機能が適切に機能していないという強い懸念」を表明したと述べている。

今回の報道によると、同社はSiriがユーザーの個人情報を利用して回答したり、より精度の高いアプリ制御ができる新機能を今年4月のiOS 18.4の一部として搭載する予定だったという。が、開発が遅れたために5月にリリース予定のiOS 18.5に延期されたという。

それ以降、アップルのエンジニア達は「プロジェクト内の大量のバグの修正に追われている」が、この作業は失敗に終わったとのこと。一方、社内AIチームの一部はこれら新機能が完全に廃止され、ゼロから再構築を迫られる可能性があると考えているという。その場合、実装は2026年にリリース予定の次世代Siriまでずれ込むことになると伝えられている。

さらにiOS 18での開発遅延は、iOS 19における「会話的なSiri」にまで影響を及ぼすこともあり得るようだ。

先週初め、Bloombergは別の記事にて、ティム・クックCEOや同社の取締役会が「AIグループのリーダーシップを変更するための行動を起こすべきかどうか」を「疑問視」していると報じていた。機械学習およびAI戦略担当上級副社長のジョン・ジャナンドレア氏は、2019年にGoogleから転職し、それ以降はクックCEOに直接報告する立場としてAI部門を率いている。

アップル社内では、大きな変化がない限り、競合他社に遅れをとり続けると信じられているという。それを裏付けるように、今年初めに「バグ取りの達人」と呼ばれるベテラン幹部がAIチームに投入されていた

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