1つの自撮りカメラを折りたたみ時/展開時に使いまわすとのこと

折りたたみiPhone、価格は30万円超え?生体認証はTouch IDに回帰か

Image:Wit Olszewski/Shutterstock.com

ここ最近、アップルが折りたたみiPhoneを今後1~2年内に発売するとの噂が相次いでいる。そんななか、著名アナリストが具体性の高い製品像や価格帯、発売時期などを発信している。

同社のサプライチェーン情報に精通するMing-Chi Kuo氏によれば、折りたたみiPhoneは最上位機種のiPhoneとして位置づけられ、2000ドル(約30万円)をはるかに超える価格になるという。

それと引き換えに、折り目が見えない折りたたみディスプレイ、ステンレススチールとチタン合金を使ったヒンジ、筐体はチタン製、折りたたみ時は9~9.5mm、展開時は4.5~4.8mmの薄さになるとのことだ。ちなみに世界最薄と主張する「Oppo Find N5」は折りたたみ時は8.93mm/展開時は4.21mm、サムスンの「Galaxy Z Fold6」は12.1mm/5.6mmである。

しかし、折りたたみiPhoneはFace IDがなくなり、生体認証はサイドボタン内蔵のTouch IDになると述べている。その薄さゆえに、内部スペースが制約されるためだ。これはiPad AirのTouch IDボタンと似ているが、指紋認証を使う初めてのホームボタン非搭載iPhoneとなる。

そのデザインは横折りのブックスタイルで、内側の折りたたみ画面が約7.8インチ、外側のディスプレイが5.5インチになるとのこと。つまり、iPhoneを広げるとiPad miniの画面に近いサイズになるということだ。

背面カメラはデュアルレンズを備えており、1つの前面カメラを、折りたたんだ状態でも広げた際にも使える位置に配置されるという。Kuo氏はそれ以上の詳細を述べていないが、本体の端に配置するか、ないし回転式カメラモジュールを使うのかもしれない。

最終的な仕様は2025年内に確定し、量産は2026年第4四半期に開始される予定とのこと。その複雑な製造工程や高価格のため、生産量はかなり限られるだろう。Kuo氏は、2026年内の出荷台数は300万~500万台、2027年には約2000万台の販売と予想している。

このうち後者には「第2世代モデルを含める」と述べており、iPhoneフラッグシップ機と同じく、年次ペースで新機種が発売されると示唆している。

折りたたみiPhoneの画面のシワ(折り目)がほぼ解消していることや、2026年後半に登場との見通しは、韓国サプライチェーン情報筋も伝えていたことだ。

Kuo氏がいう「2000ドルをはるかに超える」は、競合するGalaxy Z Fold6(米国価格は1900ドル~)などを意識しての表現だろう。とはいえ、ファーウェイ製三つ折りスマホ「Mate XT」は約2万元(約40万円)~でも品切れを繰り返しており、プレミアムな折りたたみスマホとしては受け入れられるかもしれない。

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