オープンソースになりました

Alibaba、動画生成AIモデルを無料公開。OpenAIらを追撃

Image:Andrei Iakhniuk/Shutterstock

中国の大手テクノロジー企業Alibaba(アリババ)は、自社開発の動画生成AIモデル「Wan2.1」シリーズの一部となる4つのAIモデルを無料公開、オープンソース化すると発表した。

オープンソース化されたのは「T2V-1.3B」「T2V-14B」「I2V-14B-720P」、そして「I2V-14B-480P」と呼ばれ、すべての名称に含まれる「14B」は、これらのモデルが140億パラメータを処理できることを示しているという。

これらのモデルは、テキストや画像を入力すると、AIがそれを解釈して新たに画像や動画を生成する。Alibaba CloudのModel Scopeや、AIモデルのリポジトリーとなっているHugging Faceを通じて利用できるようになり、まずは世界各国の学術機関や研究者、商業機関がアクセスできるようになる予定だ。

2年前にOpenAIがChatGPTを発表して以来、この分野は急激な技術革新で世界の注目を浴び続けている。生成AIモデルの開発に参入する企業も多く、その中のひとつにAlibabaも含まれていると言って良いだろう。

先日、Alibaba Groupの会長であるジョー・ツァイ氏は、同社の生成AI技術が中国市場向けiPhoneのAI機能を補強する役目を担うようになると述べた。Appleは、AI製品を取り巻く様々な規制に対応するため、中国向けiPhoneのAIプロバイダーには現地のパートナーをいくつか探す必要があった。そしてAlibabaはそのひとつになった。

中国企業はオープンソースモデルを好む傾向があり、Alibabaは2023年8月に最初のオープンソースモデルを公開した。DeepSeekの「R1」モデルも、オープンソースとして開発されている。

今年は、Alibabaの株価が急騰している。その理由は、中国国内にける主要名テクノロジー企業としての認知度が高まったことに加え、習近平国家主席による国内民間企業へのさらなる支援が見込まれることが挙げられている。

関連キーワード: