ゲームブック開発キットもあります
いにしえのゲームブックが電子書籍リーダーに融合、「Ink console」

インディーズハードウェア開発者Singular 9は、電子書籍リーダーにビデオゲーム機能を融合させたこれまでにないデバイス「Ink Console」のクラウドファンディングキャンペーンを開始すべく準備中だ。
1980年代に少年期を過ごした世代なら、ゲームブックという読者の選択によってストーリーが分岐していく小説を楽しんだ経験がある人もいることだろう。
Ink Consoleでプレイできるゲームは、まさにゲームブックの電子書籍版と言えるものだ。電子ペーパーを使った書籍リーダーでは、アクションゲームなど派手に画面が動くようなゲームは期待できないが、ゲームブックのようにテキストを読んでストーリーが展開していく方式ならば十分に対応できるし、モノクロのグラフィックでもさほど気にならない。

7.5インチ、解像度800x480pxのE Inkスクリーンを備えたデバイス本体は、一般的な電子書籍リーダーとさほど変わらない外観をしているが、厚みはそこそこある。

プロセッサーには32ビットSoCとして人気のESP32を搭載。このSoCにはデュアルコアCPU、Bluetooth 4.2/LE、Wi-Fi(802.11 b/g/n、150Mbps)、その他必要なメモリーやストレージが詰め込まれている。またSDカードスロットを通じてストレージを追加できる。音声機能はステレオ対応だが内蔵スピーカーはモノラル。3.5mmのステレオミニジャックを備えている。
ユーザーの操作はナビゲーションとゲームプレイ用アナログジョイスティック、微調整用のポテンショメータが装備されている。

この手のデバイスでは、対応する作品がどれぐらい供給されるのかが気になるところだが、Singular 9はこのデバイス用のゲームブック開発キット「You Create」をオープンソース化するとしている。このキットはゲームデザイナーだけでなく、小説家やその他アーティスト向けに作られているとのことで、ゲームブックの製作にあたっては、さほど高い技術や知識は必要なさそうだ。コミュニティが育てば、隠れた人気デバイスになる可能性もありそうだ。
Singular 9は、Ink ConsoleのクラウドファンディングキャンペーンをCrowd Supplyで3月1日から開始する予定だ。
- Source: Ink Console Cloud Supply
- via: Crative Bloq