低迷する販売にテコ入れ?
「Apple Vision Pro」、4月のアップデートでApple Intelligence対応の可能性

アップルのMRヘッドセット「Apple Vision Pro」がまもなくアップデートされ、Apple Intelligenceが搭載される可能性があるとBloombergが報じている。
同社の内部情報に詳しいMark Gurman記者によると、早ければ4月に配信されるvisionOS 2.4の一部として展開される予定だという。今週中にも、開発者向けベータ版で利用可能になると情報源は述べている。
昨年秋から通知の要約やSiriへのChatGPT統合、ジェン文字などのApple Intelligence機能が、iPhoneやiPad、Macに展開されてきた。現時点では米国英語のみだが、4月にはソフトウェアアップデートを予定しており、日本語を含む複数の言語に対応する予定だ。
しかし、今のところApple IntelligenceはVision Proに言及していない。著名ブロガーのジョン・グルーバー氏はアップル幹部から聞いた話として、Vision Proはオクルージョンやオブジェクト検出といったリアルタイム処理等の負荷が大きく、AIを動かす余裕がないと述べていた。
それが一転して対応するのは不思議ではあるが、新モデルに買い替えずに生成AI機能が利用できるなら、ユーザーにとって嬉しいサプライズとなるだろう。追加される予定の機能は、次の通りだ。
- 作文ツール(Writing Tools):文章作成の支援
- ジェン文字(Genmoji):オリジナルの絵文字を生成
- Image Playground:画像の編集・生成アプリ
ほかvisionOS 2.4では、3D画像やパノラマ写真などの空間メディアを表示できる新たなアプリも提供される可能性があるとのことだ。
このアップデートは、低迷するVision Proの販売にテコ入れする一環かもしれない。
先日App Storeにて謎の新アプリ「Vision Pro Demo Fit」がひそかにリリースされ、顧客がVision Proのサイズやアクセサリーを選ぶ支援機能があることから、サードパーティの小売業者でも取り扱いを始める(現在はアップル公式オンラインストアや直営店のみ)可能性が憶測されていた。3500ドルもの定価はそのままに、店頭での値引き販売もありえそうだ。