明らかに問題のある内容の扱いはこれまでどおり

OpenAI、ChatGPTから「検閲除去」を進めるポリシー公開

Image:ChatGPT

大統領選挙を境に、大手IT企業は新政権に大きく忖度するようになったが、その最新の動きのひとつは、OpenAIがAIチャットボットChatGPTから「検閲」を取り除こうとする試みだ。

OpenAIは新しいポリシーで、AIモデルの学習方法を変更し、ChatGPTが「知的自由のために、どんなに回答しにくく物議を醸す話題であっても」拒否することなく明確に受け入れ、回答するようになると述べている。

2月12日に公開した「OpenAI Model Spec」のページで、OpenAIは虚偽の発言をしたり重要な文脈を省略したりして嘘をつかないという新たな指針を明らかにした。「Seek the truth together」と題したセクションでは、たとえ一部のユーザーがそれを道徳的に間違っている、あるいは不快だと感じたとしても、ChatGPT が編集上の立場を取らないようにしたい旨を記述している。つまり、意見が対立しがちなセンシティブな話題に関しては、たとえ一部ユーザーが道徳的観点からそれが間違っている、あるいは不快だと感じたとしても、複数の視点があることを述べ、どちらか一方の意見のために他方を否定したりはしない、と言うことだ。

具体的な例として、たとえば「Black lives matter」だけを主張するのではなく、「all lives matter」とすべき、という話題を紹介している。ほかにも、政治的な問題を避けるのではなく、ChatGPTが基本的に「人々への愛」を肯定し、それぞれの動きについて文脈、つまり背景となる情報を提供すべきだとした。

要するにこのポリシーは「AIアシスタントの役割・使命は人々を支援することであり、人々の考えを形成することではない」ため、中立を保つべきだと言っている。このAIモデルのあり方の変更は、中道左派的な回答を生成することが多かったAIモデルに対する保守派の人々の批判への対応とも考えられる。

OpenAIは、ChatGPTが完全に検閲フリーになったと言っているわけではなく、明らかに問題のある質問への回答を拒否することもあれば、明らかな虚偽を裏付けるような応答を返したりしないことに変わりはないとしている。TechCrunchは、OpenAIの広報担当者が「これは純粋に表面的な変更であり、モデルの出力には変更がない」と述べたとし、OpenAIはトランプ政権に迎合するための変更ではないかという意見を否定していると伝えている。

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