希望小売価格で買えないほど大人気
NVIDIA、最上位GPU「RTX 5090」のドライバ更新トラブルを「現在調査中」

NVIDIAの最新GPUカード「GeForce RTX 5090」および「RTX 5090D」は、1月末の発売直後から初回出荷数の少なさと需要の高さから、販売価格は高騰している。5090の国内希望小売価格(MSRP)は39万3800円(税込)だが、一部の販売店では60万円近くで販売されており、MSRPで入手できる可能性はほとんどない。
そんな熱狂のなか、これらがドライバの更新後にシステムから認識されなくなる、いわゆる「文鎮化」したとの報告が相次いだ。それを受けて、NVIDIAは「現在調査中」との声明を出している。
ちなみにRTX 5090Dは、NVIDIAが米国の輸出規制を回避するためにAI関連の性能を抑えたモデルだ。同社は最先端AIチップH800の性能を、中国向けに低くしたH100を輸出していたこともある(現在は停止)。
文鎮化は複数の報告はあるものの、苦情の一部に過ぎない。たいていはシステムのクラッシュやブラックスクリーンに留まっているようだ。
それでも、十分に深刻ではある。多くのユーザーが様々な方法でトラブルシューティングを試みているものの、ほとんどのケースでは解決していないようだ。ドライバを以前のバージョンにロールバックしてもGPUがPCに認識されないケースもあり、BIOSをリセットしてもデバイスマネージャどころかBIOSにも表示されないとの報告もある。
しばらくNVIDIA公式の動きがなかったが、PCゲーム関連メディアPC Gamerに対して「RTX 50シリーズで報告されている問題について調査中だ」と回答があったとのことだ。
こうしたドライバ更新後のトラブルは、RTX 5080や一部のRTX 40シリーズにも起きているようだ。もっとも、PC Gamer記者はRTX 5080および5090で問題はほとんど認識してない(ゲームの切り替え時に数回のクラッシュはあったが再起動後に解消)と述べている。
ともあれ、これらGPUカードを使っていて問題が起きていないユーザーは、ドライバの更新を控えておき、NVIDIAや製品メーカーからの公式なアナウンスやアップデート情報を待つ方が良さそうだ。