計算機アプリの変更は地味に大きい?

iOS 18.3配信開始。Apple Intelligenceに変更多数、新機能まとめ

Image:Thaspol Sangsee/Shutterstock.com

アップルは28日未明、iOS 18.3を配信開始した。アップデートは「設定」アプリから「一般」を選択し、「ソフトウェアアップデート」を選ぶことで行える。

このアップデートには多くのバグ修正やセキュリティ強化、Apple Intelligenceの主要機能2つが変更されたほか、複数の機能強化が含まれている。なお、Apple Intelligenceは現時点では日本語に対応していないため、英語版のみが対象となる。

Apple Intelligence通知サマリー(要約)機能の変更

iOS 18.3では、Apple Intelligenceによる通知要約機能に複数の変更が加えられている。

この対応は、複数の大手メディアからの苦情を受けて行われたものだ。たとえば英BBCは、Apple Intelligenceによる誤ったニュース通知要約を指摘。米ユナイテッドヘルス・グループのブライアン・トンプソンCEO殺害容疑で起訴されたルイージ・マンジョーネ氏が自ら命を絶った、ダーツの試合が終了する前に特定の選手が優勝したといった誤報の例を挙げていた

具体的には、通知要約機能は次のように変更されている。

  • ニュース&エンターテイメントカテゴリーのアプリの通知要約は、一時的に完全に無効化。また、今後のソフトウェア更新で再び有効にし、体験を改善していくとのことだ
  • 通知要約は、ロック画面上で斜体で表示されるようになった。これにより、通常の通知と区別しやすくなっている
  • ロック画面または通知センターをスワイプして「オプション」をタップし、「通知要約をオフ」オプションを選ぶことで、アプリの通知要約を手動で無効化できるようになった

ビジュアルインテリジェンスのアップデート

ビジュアルインテリジェンス(Visual Intelligence)とは、カメラを使って目の前の情報を瞬時に把握できる技術のことだ。今のところiPhone 16シリーズ専用機能であり、カメラコントロールを長押しして起動できる。

今回のアップデートにより、2つの新機能が追加された。

  • ポスターやチラシからカレンダーにイベントを追加できるようになった。ポスターやチラシを撮影するだけで、Apple Intelligenceがイベントの日時を認識し、カレンダーに追加する
  • より幅広い種類の植物や動物を簡単に識別できるようになった

Apple Intelligenceがデフォルトで有効に

iOS 18.3に新規またはアップグレードしたユーザーは、Apple Intelligenceが自動的に有効になるとのこと。つまりオプトイン(ユーザーの明示的な同意が必須)ではなく、オプトアウト方式(標準で有効、ユーザーが明示的に拒否することで無効化)になったということだ。

iOS 18.3アップデート後に無効にするには、「設定」アプリを開き、「Apple IntelligenceとSiri」を選択し、Apple Intelligenceのトグルを無効にする。

その他のアップデート

  • 計算機アプリで等号をもう一度タップすると、最後の数式の演算を繰り返すことができる
  • Siriへの入力リクエストを開始する際にキーボードが消える可能性がある問題が修正
  • Apple Musicを閉じた後でも、曲が終わるまでオーディオ再生が続く問題が解決

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