NBAはNFLよりも緩いようですが…
NFL、ペイトリオッツにBlueskyアカウント閉鎖を指示。「リーグが承認したプラットフォーム以外は禁止」
Twitter風の分散型SNSであるBlueskyは、ここ数か月で大きくユーザー数が増加し、2800万人を突破したことが話題になっている。既存のSNSに比べればまだまだ小規模だが、企業や団体の公式アカウントもちらほらと開設されつつある。
米国のプロアメリカンフットボールチーム、ニューイングランド・ペイトリオッツも、この新興SNSにアカウントを作り、情報発信を行う団体のひとつだった。
だが少し前に、全米プロアメリカンフットボールリーグ(NFL)は、ペイトリオッツに対し、Blueskyのアカウントを閉鎖するよう命じ、同チームはこれに応じた。スポーツ情報サイトのAwful Announcingによると、ペイトリオッツのコンテンツ担当副社長であるフレッド・カーシュ氏はNFLから「承認されたプラットフォームでないとの理由でアカウント削除をするように求められた」と述べたとのことだ。
チームがBlueskyアカウントの削除を求められた理由は、同リーグがすでにいくつかのソーシャルメディアプラットフォームとコンテンツパートナーシップ契約を結んでいるからだ。
NFLがコンテンツ契約を結んでいるのはXと、Metaが所有する複数のプラットフォーム、そしてRedditだ。特にXは、まだ同SNSがTwitterという名称だった2013年からNFLとの提携を継続しており、昨年10月にはリンダ・ヤッカリーノCEOが「NFL Portal」なる専用サイトを立ち上げ、スコアや順位表から試合のスケジュールや動画まであらゆる情報を提供することも発表している。
このような関係から、NFLはリーグだけでなく、チームに対しても、コンテンツ契約のないSNSでチームが公式に情報発信をすることを許可していないとのことだ。
米国ではXのオーナーであるイーロン・マスク氏がトランプ氏の選挙運動と政権に深く関わるようになって以来、多くの著名人、メディアやジャーナリストらが同SNSから離脱している(一部ではこの動きを「脱出」を意味する「Exodus」を文字って「Xodus」と呼んでいる)。
しかし、プロスポーツチームやリーグは、特定のプラットフォームとのコンテンツ契約のせいか、この動きにおいては腰が重く、北米4大プロスポーツリーグのどれもが、まだBlueskyに公式アカウントを持っていない。
NFLとXの契約に、チームが競合アプリにアカウントを作成することを禁止する条項が含まれているかどうかは不明だ。だが、もしそのような条項がない場合は、NFLによるペイトリオッツへの要求は独占禁止法に触れる可能性もあるかもしれない。NFLの各チームは、リーグから独立した事業体だからだ。
ただ、ペイトリオッツのカーシュ氏は、いずれNFLはリーグが承認するSNSの一覧にBlueskyを加えることを予想しているとし「今は許可されていない」ものの「リーグが許可したら、またBlueskyに戻る」つもりだとしている。
- Source: Awful Announcing NBV Sports
- via: The Verge