Snapdragon Xシリーズ搭載のミニPCも登場予定

クアルコム、Snapdragon Xチップ発表。10万円以下のノートPCでAI機能を実現

Image:Qualcomm

クアルコムはCES 2025にて、PC用プロセッサーの最新チップ「Snapdragon X」を発表した。既存のSnapdragon X Elite/X Plusと同じくArmアーキテクチャであり、最下位に位置づけられる。約600ドル(約9万5000円)の低価格Copilot+ PC向けとされ、今後数か月のうちにAcer、Asus、Dell、HP、Lenovoの様々な製品に搭載される予定だ。

Snapdragon Xチップは、他のSnapdragon Xシリーズと同じくOryon CPUを搭載するが、コア数は8で最大クロック周波数は3GHzとのこと。上位のSnapdragon X Plusも8コアだが、最大クロックは3.4GHzであり、性能は抑えられている。クアルコムは、インテルのCore 5 120Uプロセッサよりもワット当たりのパフォーマンスが優れ、様々なテストでバッテリー持続時間が長いと強調している。

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かたやAI機能を高速化するNPU(Neural Processing Unit)は、他のシリーズチップと同じく45TOPSだという。製造プロセスノードも4nmであり、Snapdragon X Elite/Plusと変わりない。

ほかBluetooth 5.4 との互換性、Wi-Fi 7のサポート、60Hzで動作する最大3台の外部UHD(4K)ディスプレイへの映像出力に対応しているという。

さらにクアルコムは、「Snapdragon Xシリーズを搭載した世界初のミニデスクトップPC」を予告しており、Copilot+PC仕様のミニPC製品がお披露目されるようだ。

Windows on Qualcomm(Copilot+PCをクアルコムから見た名称)は、未だにソフトウェア互換性の問題を抱えていることもあり、順調に普及しているとは言い難い。最近の業界レポートでは、2024年第3四半期におけるPC業界シェアはわずか0.8%との数字も出ていた

それでも、クアルコムは歩みを止めないようだ。同社の発表によると、現在Snapdragon Xシリーズを搭載したOEMノートPCが60種類以上も生産または開発中であり、2026年までに100以上が控えているという。

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