資金調達を行っています

iRobot共同創業者が新会社を設立。生成AI搭載の「動物型ロボット」を開発?

Iamge:sweet marshmallow / Shutterstock.com

ロボット掃除機「Roomba(ルンバ)」で知られるiRobotの共同創業者コリン・アングル氏が、Familiar Machines & Magicという名の新しい企業を設立した。現在、第一ラウンドの資金調達を行っていると米Boston Globe紙が報じている。

Familiar Machines & Magicには、iRobotの元CTOであるクリス・ジョーンズ氏や、iRobotからアマゾンのロボット部門に移っていたアイラ・レンフルー氏が合流していると伝えられている。

アングル氏によると、この新しい会社は現在、ステルスモードにあるとのこと。ステルスモードとは、スタートアップ企業が競合他社に事業構想や重要な製品の開発内容を知られないよう、秘匿性を保つ状態のことで、目標とする資金調達を終えるとこのモードから脱することが多い。

アングル氏は、今年はじめにiRobotを約17億ドルで米アマゾンに売却しようとしたものの、失敗に終わったことを受けてiRobotを離れた。それ以来iRobotは研究開発予算と従業員を大幅に削減して拡大しかけていた事業をふたたびロボット掃除機に集中させている。現在、iRobotはアングル氏の後任として元Timex、Qualitor Automotiveという経歴を持つゲイリー・コーエン氏を迎えている。

Roombaは、家庭用でなおかつ実用的なロボット製品だったが、新しい企業が開発するロボット製品は、もっとパーソナルな用途に向けたものになるとアングル氏は述べている。たとえばソニーのAIBOのような、コンパニオンロボットの類いになることが想像される。この分野のロボットはRoombaのような実用的な製品に比べるとオモチャ的でもあり、成功するのが難しい。だが、進歩が著しい生成AIを上手く活用することで、この分野のロボット製品は人々にとって欠かせないものになる可能性もありそうだ。

例えば、イスラエルのスタートアップ企業Intuition Roboticsは、高齢者や外出が困難な人の相手をするために設計されたAI搭載ソーシャルロボット「ElliQ」の開発に 2017年から取り組んでいる。

TechCrunchはFamiliar Machines & Magicが投資家8人から1500万ドルを調達しているとし、さらに1500万ドルを追加で調達することを計画していると伝えている。Boston Globeは、Familiar Machines & Magicが投資家に見せた資料や10月に提出された商標出願書のなかで、「人間の健康を改善する、または人間と交流するために使用する、動物の形をしたロボット」と記載されていると報じている。

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