サウンドはBOSEコラボ
XREAL、独自チップ採用で“単体3DoF”可能になったARグラス「XREAL One」。2画面やウルトラワイド表示もサポート
XREALは、ARグラス新モデル「XREAL One」を2025年1月中旬以降に発売する。価格は69,980円(税込)。
初となる自社開発の空間コンピューティングチップ「XREAL X1」を搭載することで、グラス本体のみで3DoFを用いた画面表示が行えるようになったモデル。「XREAL Air 2 Pro」の後継機種という扱いで、今回のモデルからネーミングルールが変更されるという。
XREAL X1チップはグラスのつる部分に搭載されており、これによって「画面固定」や「ブレ補正」を本体のみで行える。これまでは本体のみでは利用できず、別売のストリーミングデバイス「XREAL Beam」「XREAL Beam Pro」を別途接続する必要があった。32:9のウルトラワイドスクリーン、2画面のサイドモードも本体のみで利用可能(アプリ等も不要)。
なお、このチップの開発には3年がかかっており、自社で設計製造を行っているとのこと。自社開発することで、前世代と同様の消費電力2Wを実現している。また、明るさや色味といった表示最適化にもX1チップを使用。今回のモデルでは視野角が46度から50度に拡大しているが、拡大による角の歪みの補正も、このチップで行っているという。今後の同社ARグラスには、全てX1チップを搭載していくそうだ。
本機をスマートフォンやPCなどのDP Alt Mode対応デバイスにUSB Type-Cで接続することにより、147〜367インチの画面を仮想的に表示することが可能。解像度は片目あたり1920×1080のフルHDで、視野角(FOV)は上述の通り50度。ソニー製の0.68型OLEDマイクロディスプレイを搭載する。リフレッシュレートは全モードで90Hz(最大120Hz)、輝度は最大600nit。遅延は3msとなる。
グラスのレンズ部分はXREAL Air 2 Proと同じく、エレクトロクロミック調光に対応。これによりテンプル部のボタンをおすだけで、レンズの濃さ(風景の透過度)を3段階から調整できる。
スピーカーについては、新たにオーディオブランドのBOSEが協力。今後出てくるモデルはすべてBOSEとコラボしたものになるという。また、外部への音漏れを防ぐノイズキャンセリング立体音響 3.0を搭載。マイクについても4つ搭載することで、通話にも使えるとする。
外観は従来と近いものを維持しつつ、つるやヒンジの強度を強化。内部構造も一新しており、発熱に対するコントロールも強化しているという。また操作ボタンも変更され、従来の調光ボタンと多機能ボタンに加えて、オレンジの「Xボタン」が新たに追加。XボタンではBeam Proのモード切替ボタンと同じように、画面固定やブレ補正などのモード切替が行える。設定変更用のOSDメニューも搭載した。
また、グラスのフレームは取り外し可能な構造を採用し、将来的には金属や木などデザインのカスタマイズにも対応予定。ノーズパッドについてはユーザーからの意見を踏まえて、鼻に当たるシリコンパッド部分だけを交換できる仕様を採用している。なお、視力補正用のインサートレンズにも対応するが、従来モデルとの互換性はないとしている。