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Google、国立新美術館で“デザイン哲学”を表現。12/11から約2週間展示

編集部:平山洸太

国立新美術館

Googleは、東京の国立新美術館の1階ロビーにて、同社 “Pixelシリーズ” をはじめとする製品のデザイン哲学を表現したというインスタレーション「GOOGLE HARDWARE DESIGN STUDIO DINING TABLE, 2024」を12月11日から開始する。展示は12月24日の休館まで実施され、入場料は無料。

ミラノデザインウィークで開催された同社展覧会「Making Sense of Color」の一部が日本に上陸したかたち。本企画は同社デザインチームが企画したもので、特注で制作したメープル材のダイニングテーブル(長さは5mほど)が設置され、その上に展示が展開されている。

「GOOGLE HARDWARE DESIGN STUDIO DINING TABLE, 2024」

同社のデザインは、これまで同社製品デザインの責任者として多くの製品に携わってきた、Ivy Ross(アイビー ロス)氏の哲学が根本にあるという。それを端的に表す3つのキーワードが、Human(人間らしさ)、Optimistic(楽観的/前向き)、Bold(遊び心)というもの。最先端テクノロジーをつぎ込む一方で、「いかにデザインが人間を寄り添うか」「いかにユーザーに馴染みのある造形やカラーを設定するか」を意識しているという。

今回の展示は、そのデザイン哲学を表現したもの。コンセプトはディナーパーティーとのことで、テーブル上にはカトラリーや食器などが8色に分かれてセッティング。Googleの各種製品に加えて、展示のために作られた小道具が用いられており、デザインチームが手作りした物も使用されているという。

全部で8色がディスプレイされている

具体的に用意されているカラーは、エネルギッシュで輝きがあるという緑「Wintergreen」、鮮やかなピンク「Peony」、研磨された火山ガラスを思わせる黒「Obsidian」、影にインスパイアされたというグレー「Hazel」、クールな自身とほんのりとした甘さを兼ね備えているというピンク「Rose Quartz」、緑豊かで活気に満ちているという「Aloe」、微妙な砂の表情を表現した「Porcelain」、空を見上げる希望と喜びを表現したというブルー「Bay」となる。

「Obsidian」
「Peony」
「Aloe」
「Bay」

これらのカラー名は、いずれも同社の製品で用いられているものだ。ちなみに展示されているプレートには、実際の製品で使われるプラスチックやアルミニウムといった、リサイクル素材も使用しているとのこと。

同社のデザイナーとして主にカラーリングを担当しているRachael Rendely(レイチェル レンデリー)氏は、製品の色の作り方について「料理をしている際の材料と同じ感覚」だと話す。色や素材を決める際には、家で使うのか、体につけるのかなど、製品をどう使うかで決めているとのこと。また色は同じであっても、最終的な仕上げで色合いが変わるそうだ。

Google Devices and Services, CMF Designer レイチェル レンデリー氏(右)、Google Industrial Designer 松岡良倫氏

Rachael氏は、本展示を通して「ユーザーがそれぞれのパーソナリティーやインスピレーションを感じてほしい」「どのテーブルに座りたいか教えて下さい」と述べる。Google製品のカラーの世界を感じられる展示となっているので、気になった方は訪れてみてほしい。

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