今後も120Hz表示はProモデル限定になりそう

アップル、有機ELディスプレイをiPad miniは2026年/MacBook Airは2028年に搭載か

Image:Hadrian/Shutterstock.com

アップルは徐々に自社製品を液晶から有機ELに移行しているが、2026年以降の予想ロードマップが公開されている。

著名リーカーJukanlosreve氏は、このロードマップは調査会社Omdiaから入手したという。これまでもOmdiaはアップル製品の有機ELディスプレイにまつわる動向を予想しており、今回のレポート内容も矛盾していない。

Image:Jukanlosreve

最も早く切り替わるのは「iPad mini」であり、8.4インチのハイブリッド有機ELディスプレイを搭載する予定とのこと。iPad Proのように発光層が2つとなったタンデム方式ではなく1層であり、LTPS TFTも使われるという。

LTPSは「iPhone 16」標準モデル、LTPOは「iPhone 16 Pro」モデルに採用されたバックプレーン技術であり、後者は120Hz表示を実現している。要は、有機EL版iPad miniでは、ProMotion技術(最大120Hzの可変フレッシュレート表示)の搭載は望み薄ということだ。

同じ年、「MacBook Pro」はハイブリッド有機EL+タンデム方式+Oxide(酸化)TFTに切り替わるという。ディスプレイは少し大型化し、それぞれ14.2インチから14.3インチ、16.2インチから16.3インチになるとのことだ。

さらに2027年には、iPad Airにハイブリッド+発光層が1つ+LTPSを搭載した11インチと13インチ画面が搭載されるという。現行モデルと画面サイズは同じだが、全体的なデザインに変更があるかどうかは不明だ。

その翌年、2028年には2つの動きがあるとされる。まずiPad Proは引き続き11インチ/13インチのハイブリッド+タンデム方式+LTPO TFTながらも、TSP on TFE(Touch Sensor Panel on Thin Film Encapsulation)も採用するとのことだ。

TSP on TFEは、タッチセンサーを薄膜封止(TFE)上に配置することで、薄型化や耐久性、タッチレスポンスの向上を実現する技術である。

もう1つはMacBook Airであり、ハイブリッド+発光層1つ+LTPOまたはOxide TFT+TSP on TFEを搭載。画面サイズはやや大型化し、13.8インチ/15.5インチになると伝えられている。

最後に、噂の折りたたみ式デバイスも登場するとのこと。画面サイズは18.8インチでタンデム+LTPO TFT+TSP on TFEだと主張している。

このレポートを作ったというOmdiaは単なる調査会社であり、噂話を集めただけの可能性も否定できない。

が、ディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏は「昨日、OLEDs World Summitで似たようなことを発表した」として概ね同意。ただし、MacBook AirはOxide TFTだとして、LTPOの可能性を否定している。

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