要求スペックの矛盾が指摘

第5世代iPad Air(64GB)、M1搭載でもステージマネージャの動作条件を満たしていない?

Image:Apple

アップルはiPadOS 16につき、複数のウィンドウを重ね合わせたりサイズを変更できる「ステージマネージャ」や、iOS/iPadOSで初となる「仮想メモリスワップ」を今年のWWDCで発表。いずれもM1チップを搭載したモデル専用の機能だ。

さらにアップルはステージマネージャを使うために、仮想メモリスワップが必須だとDigital Trendsへの声明で説明している。そのためにM1搭載モデルに限定されるというわけだが、M1を積む第5世代iPad Air(64GB)には仮想メモリスワップ機能がないという矛盾が指摘されている。

仮想メモリスワップとは、すでにRAMがシステムやアプリに使われていて不足している場合に、ストレージ(SSD)の一部を仮想RAMとして使う機能のことだ。Macでは以前から導入されており、それがiPadにももたらされた格好である。

しかし開発者のSteve Troughton-Smith氏は、第5世代iPad Air 5(64GB)は仮想メモリスワップに対応していないことを指摘している。アップル公式サイトでも、それはひっそりと認められていることだ(ページ最下部、注釈の19番を参照のこと)。

つまり第5世代iPad Air(64GB)でも動くステージマネージャは、実は仮想メモリスワップが要らないということだ。「なぜ、アップルは仮想メモリスワップが必須だと言い続けているのだろう?」と疑問を呼んでいる次第だ。

アップル幹部のクレイグ・フェデリギ氏は、ステージマネージャがM1 iPad専用機能となった理由を「増加したRAM容量、より高速なストレージ、仮想メモリスワップのサポート」のためだと説明していた。ここから、米9to5Macはアップルがステージマネージャを非M1 iPadに導入する努力ができたのに、そうしないことを選んだと推測している。

ステージマネージャはiPad単体で4つのウィンドウを開ける機能だが、すでにiPadOS 15では全モデルが3つまでのアプリを問題なく同時に実行できている。Split Viewで2つのアプリを並べ、Slide Overでもう1つのアプリを開く、あるいはアプリ使用中にピクチャ・イン・ピクチャとクイックノートを呼び出す、といった具合だ。

またフェデリギ氏は、M1チップ非搭載のiPad上でステージマネージャの初期テストを行ったが、満足できる体験ではなかったと述べていた

しかし、フェデリギ氏にとっての「満足できる体験」が8つのウィンドウを開けることだとすれば、一般ユーザーが望む「3つ開ければ十分」とかけ離れているのかもしれない。アップルはM1のブランド力を高めるために、あえてステージマネージャを非M1モデルに使わせない判断を下した……との憶測が的外れであって欲しいところだ。

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