中国への追加関税のためコスト増になる見通し

「iPhone 17 Pro」、チタンからアルミに切り替えは次期トランプ政権のため?

Image:Mehaniq/Shutterstock

次期「iPhone 17 Pro」モデルの本体フレームは、過去2年にわたり続いたチタン製からアルミニウム製に切り替わるとの報道があった。その理由の1つが、次期大統領となるドナルド・トランプ氏が就任初日に中国に高関税を課すことと関係があるとの噂が伝えられている。

リーカーのJukanlosreve氏は、アップルがiPhone 17シリーズでチタン使用をやめる「もっともらしい」理由をXにて述べている。かつて同氏は「Revegnus」や「Tech_reve」名義で情報を発信し、未発表のアップルやAndroid製品については一定の実績がある。

その理由の1つは、トランプ氏がホワイトハウスに帰還することだという。チタンフレームは主に中国企業により製造されており、関税リスクにさらされている。アップルやサムスンなど電子機器メーカーは、中国製部品への依存を減らす可能性が高いとのことだ。

実際、iPhone 15 Proモデルがチタン製フレームを使うと発表された直後、中国のチタン業界はチタン需要が増加する見通しを示していた。中国メーカーは全世界のチタンおよびチタン合金の60%以上を占めており、追加関税の直撃を受けるはずだ。チタンはすでにステンレス鋼やアルミニウムよりも高価であり、さらにコスト的に不利になる。

トランプ氏が大統領選挙に勝利したのは先月のことだが、選挙運動は数年前から行っており、アップルが織り込んでいてもおかしくはない。また、同社のティム・クックCEOがトランプ氏と個人的な関係を築こうと努力してきたことは、The Wall Street Journalが報じていた

もう1つの理由は、チタンは高価ながらも大幅な軽量化には繋がっていないことだ。たとえばiPhone 15 Proは約187gで、iPhone 14 Proの約206gから9%しか軽くなっていない。

その一方で、アップルの「iPhone 17 Air」やサムスンの「Galaxy S25 Slim」など、各社とも次期モデルでは軽量化に力を入れていると噂されている。以前のiPhone Proモデルはステンレススチールを使っていたが、この素材はアルミニウムよりも重い(それぞれの比重が約7.9と2.7)。

とはいえ、ステンレススチールはアルミニウムよりも強度と耐久性に優れており、その点をどう解決するのかは不明である。

また、今回のリークで言及はないが、iPhone Proモデルがチタン製フレームが原因で過熱するとの推測があった。アップルは公式に否定しており、iPhone 16世代では冷却機構を強化したためか、過熱に関する苦情はほぼなくなっていた。が、チタン製の影響が全くないとは限らないだろう。

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